“アンティークまねきねこ”は、ヨーロッパのアンティーク・ジュエリーとドールの専門店です。
19世紀から20世紀にかけてのアンティークジュエリー、コスチュームアクセサリー、ビスクドール、テディベアなどが勢ぞろい♪ ☆素敵な出会いがありますように☆☆☆

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2010年11月30日
今回の11月の買い付けの話・・・

チケットの手違いで伊丹出発、成田経由ロンドン行きに乗り継ぎが出来なくなり、羽田で夜中のパリ行きのキャンセル待ちも午前1時ギリギリまで待つも、結局空きがなく、1日遅れになる波乱の旅立ち。

でもそれが幸運への序曲になるとはそのときは思いもしなかった。

ただ、一日遅れたことは、何か意味があるんだなと前向きには考えていた。

新しく出来た羽田国際ターミナルも来ることが出来たし、ホテルもあり快適に過ごせた。

金曜日に約束していたドール関係の友人グレンダに金曜日には行けなくなったことをメールで送信した。

3時間後には返信が来て、土曜日からパリに出かけるのでロンドンに戻るのは、月曜になるとのこと。

いつもは木曜日の夜にロンドンに到着して、金曜日の昼頃にグレンダやサラ、モーリス達と会い、キープしていてもらっていた人形達や、コレクションを譲ってもらう。

今回は初日にそのお人形を手に入れることが出来なくなった。

週明けにある、年に二度のドールオークションがその意味を示しているような気がする。

二日がかりでようやくロンドンヒースローに降り立つ。

こんなに苦労して到着したのは初めてだ。

しかし、格安チケットで変更は一切出来ないはずなのに、パリ行きに変更できる可能性を手配してくれたり、翌日の便で渡英できるように計らっていただいたJALの皆さんにはほんとうに感謝だ。

荷物を受け取ると、素早くタクシー乗り場に向かい、土日で両替が出来なくなるので、大急ぎでロンドン市内に飛ばしてもらう。

あらかじめ約束はしてあるが、あまり遅くなるとさすがに出来なくなる。

クリスマスイルミネーションで綺麗に装飾された道をロンドンタクシーが飛ばして行く。

何とか時間ギリギリで到着して、無事に両替も出来た。

次はホテルだ。

羽田から、電話して1日遅れることは伝えたが、満室状態なので今夜は他の人に貸してもいいかと言ってきた。

もちろんビジネスだし、僕が遅れたわけだから無理は言えない。

ただ僕がいつも泊まるルームナンバー33の部屋は翌日に変更して僕が泊まれるようにはしてくれた。

ただ電話を受けた担当のお兄さんは、アラブ系で新任らしく、英語の発音も少し聞き取りづらかったので少し着くまでは不安だ。

到着すると、フロントにいたのはアフガニスタン出身の顔なじみのお兄さんだ。


フロントすぐ横の小さい部屋を案内され、中身が空っぽの沢山のトランクを部屋に入れていく。

トランクは何とか入ったが通路が無くなるほど狭い。

明日の朝にはまたこの沢山のトランクを33号室に運ばないといけない・・

波乱の幕開けの買い付けだが、明日は早朝、ポートベローに向かい、その後はヘザーに会いに行きお人形を分けてもらいに行く。

気を取り直して明日から頑張ろう。

日曜にはパリ。火曜日にはオークション。楽しみは盛りだくさんだし、金曜に行くはずだった所にいけなかったのでお金も心配ない。

きっとオークションで沢山落札できるか、物凄く素敵な出会いが待ちうけているんだ。

そんな決意と想像をしながらベッドに入ったがさすがに疲れていたのか、1分も経たないうちに深い眠りに入って行った・・・


続く。


つづきは次回にお送りします。


みなさんお元気ですか?

もう明日からは12月。

今年最後の月になるなんて、ほんとうに早い1年でした。

買い付けから帰国後翌日からの、洋館アンティークフェアも沢山の方が来ていただき、無事に終わることができました。ありがとうございました。

シェフ、アーティストの皆さんにも素晴らしい仕事をしていただいて、お客さんをはじめ本当に周りの人々に恵まれ、支えていただいていると、心から感謝しています。

フェアが終わり、北野天満宮、大須観音にも行きましたが、またこちらにも沢山の人が来ていただき嬉しく過ごせました。

名古屋に向かった日には、1年間頑張って来た、アンティークまねきねこキャッツが加入している、野球リーグのたこやきリーグの総決算、たこやきシリーズがあり、準決勝、決勝戦と二試合戦いました。

僕は今年は絶好調で、チームの首位打者ですが、準決勝で逆転サヨナラタイムリーを打てたし、決勝は若いメンバーがその勢いで頑張ってくれて、見事に優勝できました。

現役高校生から最年長は50代まで幅広い世代が1つにまとまりと、とても楽しくて素晴らしく、強い、最高のチームになりました。

今年頑張ってくれた剛速球エースが、期末テストで来れないのを、同じ高校生の同級生が勉強の時間をさいて来てくれて見事な完投勝利を挙げ、友達の分も頑張り助け合うという素晴らしい友情を43歳になって分かち合えることは本当に素敵な事だと思います。

来年も皆で頑張ろうねと1人ひとりと握手をして別れ、ユニフォームを着替えて名古屋へと向かいましたが、到着してホテルで鏡をみたら目が真っ赤になっていました^^

年齢を考えて行動しなければいけませんね・・・

名古屋も久しぶりにお会いできる方も来られて楽しく過ごせました。

そして今日はいよいよ、初出店のギャラリー、小さい芽で搬入をしてきました。

オーナーもとても素敵な方で、娘さんもお人形のような素敵な女性で、美人親子でされていて、前回の洋館フェアで大丸でお会いしたアーティストの方がお人形好きなギャラリーの娘さんを連れてきてくれたのがご縁でした。

とても自然な出会いで、流れるように決まりましたのできっとお人形さんやアンティーク達が小さい芽にいきたかったのでしょう♪

世界的に有名な建築家、安藤忠雄さんの設計で震災後に作られた小さい芽。

美術の先生をしていたお母さんの為にと、倒壊した家を地域に貢献できるギャラリーを作ろうと家族で考え、1通の手紙を安藤忠雄さんに送り、実現したギャラリー小さい芽。

洋館店の実現と似たような、目に見えないものに導かれたような存在に初めて伺ったときに、中庭の素敵な樹を見ながらお話を聞いていて、強く感じました。

今日の展示準備もとても楽しく出来ましたし、お人形やジュエリー、アンティーク家具達も見事に納まり、洋館店がそっくりそのまま小さい芽に引っ越したようになりました☆

明日から6日まで12時から18時まで開催しますので、皆さん是非小さい芽にお越し下さい♪

洋館フェアで素敵な歌声を聞かせてくれている声楽家も毎日コンサートをしますし、楽しいイベントになっています。

二階で演奏会をしますが、教会のように椅子を並べとても素敵な空間が出来上がりました。

空が大きく見える窓の景色を見ながら生のクラシックを楽しみに是非お越し下さい。

使えば使うほど、とても工夫され、使う人の為の建築が出来ていると感動するような設計で出来ていて、さすがは安藤忠雄さん!と大納得の一日でした♪

アンティークドール、ジュエリー、テディベア、音楽、建築と見所一杯の、ギャラリー小さい芽「愛しのアンティークドール・ビクトリアンジュエリーフェアー」で皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。

僕は毎日13時から18時までいますのでいつでもお越し下さいね^^

今回の買い付けはハラハラドキドキ、とてもドラマティックでしたので、また買い付け物語も楽しみにしていて下さい。

最後は信じられないような手助けをされて、僕はつくづく周りの人に恵まれている幸せ者だと痛感するような事がありました。

それも外国人が外国でそんなヘルプをされることなんてありえないことだと思います。

でも実際にありますので、世界平和をいつも生田神社でお願いしていますが叶うのではと思えてきます。

それでは皆さん一日一日寒くなってきますので、風邪などひかれないように気をつけて温かく過ごしてくださいね☆

僕は家の中でも上着などを着込み、少し動くと汗が出るような姿で過ごしていますよ^^

それではまた☆


右足を肉離れして少し足を引きずっている店長でした^^

夏には4盗塁と走りすぎて左足、帰国後には普通にしてて右足と、高校時代にはしたことのない怪我で、年齢を痛感しています。
でもめげずに、来年はならないように、インナーマッスルを鍛えてパワーアップを目指します♪
それでも筋肉が切れるなら監督に専念します^^

皆さんも気をつけて下さいね☆



2010年11月02日
僕が28歳の頃の話・・・


今日はイギリス、アーデングレイのフェアーに出かける。

以前にイギリス、ニューアークのビックフェアに出かけたが、広すぎてバテバテになり、ベンチでへたり込んでいると、ロンドンの業者に、ここは広すぎるが、アーデングレイのフェアなら上質で、丁度いい規模だよ、と教えてくれた。

聞いてから半年でようやく行けることになった。

ロンドンから列車で、牛や馬、羊などを眺めながら1時間半程で到着した。

小高い丘や、森など綺麗な緑色の木々が迎えてくれた。

とても素敵な緑の街。

アンティークフェアがなければ来ることのない場所。

アンティークはとても素敵な出会いを演出してくれる。

駅を出るともちろん来るのは初めてで場所はわからないので、いつものようにみんなについて行く。

50人ぐらいはこの駅で降りたがほとんどがフェアに向かう人だろう。

ほとんど同じ方向にゾロゾロと歩く。

これからの出会いにワクワクしているのが伝わってくるぐらい、みんなの足が軽快にスキップをしているようだ。

これがミュージカル映画なら軽快な音楽が流れ、タップでもするんだろうな・・・
そう考えていたら会館が見えてきた。

入り口には沢山の人が並んでいる。

5分程かかり中に入ると、会館の手前にオープンマーケットのブースが見えてきた。

そこの一番手前の店に、とても愛くるしい表情をした少女の絵画が目に入る。

眺めていると60代ぐらいの男性店主が。これはビクトリア時代の油絵だよ、と説明してくれた。

夕暮れか朝日かわからないが、太陽が少女の顔に陰影をつけていてとても魅力的だ。

価格は150ポンド。約3万円か・・・

来たばかりだし、荷物にもなるので一周りして、気になればまた戻ってきます、と伝えて会館の中に入って行く。

中に入ると沢山の人が並んでいた割には人が少ない気がする・・・

会館が広すぎるからかな・・・

家具、食器、アクセサリーの店が沢山並んでいて嬉しくなりながら1つ1つ見て周る。

でも目に飛び込んでくるような出会いがなかなか無い。

1時間程かけて、ほぼ1周しかけたところに、古いテディベアが並んでいる店が目に入った。


後ろにとても大きな丸太にクマが上っている置物があり、その前の台にテディベアとビスクドールなどが、少しだけ飾られている。

とても印象的なディスプレイだ。

50代ぐらいの、細身の女性店主がハローと声をかけてきた。

挨拶を交わしていると、大の中央に凄く可愛いお人形が寝そべっている。

丸い顔に、ブルーの大きな瞳、弧を描く綺麗な眉、クリーム色の生地に綺麗な刺繍をしたドレスを着た可愛い人形。

とても可愛いですね、と言うと、ベリーベリーラブリーF・Gですよ!と店主は興奮気味に話した。

F・Gとはどんな人形かは知らないが、ほんとうに可愛い。

価格を聞くと1000ポンド。

ドイツの子しか買ったことがないので、その高さにびっくりしていると、この子は少しキズがあるからこの価格だけど、完品なら3000ポンド以上はするのよ!と説明する。

どこにキズがあるんですか?と聞くと、ペンライトを取り出し、カツラを外して中からライトを照らす。

ここに少しヘアラインがあるのよ、と言うが全く見えない・・・

わからないですね、と言うと、ほんとに小さなラインだから、明るい所でないと見えないかもしれないわ、と店主は大きなゼスチャーで話す。

20万か・・・日本語でつぶやきながらF・Gを手に取る。

何度見ても可愛く綺麗な顔をしている。

どこかで見たような顔に思えてきた・・・

あっ、さっき入り口でみた絵画の少女になんとなく似ている!

店主にそれを説明すると、それは偶然ね、両方持つととても素敵よ!と言われた。

もう一度絵を見て来て良いですか?と言うと、もちろん!もしほんとに似ていたらもう少し安くしてあげるから、と言ってくれた。

戻るまでキープしてあげるからと言われて、F・Gを後にして入り口付近を目指し足早に向かう。


もし売れていたらどうしよう・・・

焦りがでてきたけど、冷静に考えればお人形に1000ポンドも出したことが無くて、買わないつもりだったのに、その気になっている・・

お金もそんなに余裕がない。

でもこんなに良いと思った人形は初めてだ。

とにかく絵を見て考えよう。

広い会場なのでようやくたどり着いた。

するとまだ2時なのにアウトサイドの店は片付け始めていた。

一番外の店を探す。

絵画を20点ぐらい壁にかけていた店だが見当たらない・・

ガッカリとしながら良く見ると店主らしい方が箱を運んでいた。

声をかけて、少女の絵画は売れましたか?と聞くと、車に運んだけどもってこようか?と言ってくれた。

さっき雨が降ってきたから急いで片付けたんだよ、と説明する。

中にいると雨が降っていたとは知らなかった。

少し待っていると店主がパッキンに梱包された絵を手に戻ってきた。

パッキンをひらくと、愛くるしい少女が出てきた。

そして、瓜二つではないが、やはりF・Gに似ていた。

店主のおじさんは、せっかく戻ってきてくれたから、100ポンドにしてあげるよ、と言ってくれた。

イギリスでそんな値引きをされたことがないので、びっくりした。

パリなら平気で半額以下になるが、イギリスでは1割か、最高でも2割が精一杯なのに・・

やはり縁があったんだと嬉しくなり、頂きますと言い、そのままパッキンで梱包してもらいサンキューと大きい声で店主と別れた。

そして急いでF・Gの所に戻る。

もうこれは思い切って買うしかない!気合を入れて足早に向かう。

大きな熊が目印の店に戻ると、店主がいない・・・

F・Gもよけてくれているのだと思うがそこにはない。

隣の陶器の店の店主が、ここのマリーはじっとしていられない性格で、すぐにどこかに買い物に行くのよ・・困ったもんだわ・・・と話してくれた。

15分ぐらい待っていると、マリーが僕の姿を見かけて走って戻ってきた。

ソーリー、こんなに早く戻るとは思ってなかったのよ・・と謝るが、手に持っている額縁を見て、私にも見せて!と笑顔で話す。

そして梱包をほどくと、オーベリースィート!と大きな声を出す。

F・Gにもそっくりよ!と喜んでいる。

こんなことがあるなんてね、と興奮気味に話すと、800ポンドでいいわよ!と言ってくれた。

絵とトータルで250ポンドも安くなった・・

絵が無料になり、さらにF・Gが安くなり交通費も出た。

やっぱり予算がない僕の為にアンティーク達が頑張って引き合わせてくれたんだ!
と心の中で思った。

ホントは店主が頑張ってくれたのだが・・

とにかく嬉しくなり、梱包されたF・Gと絵画を手にアーデングレイを後にする。


ありがとう、ニューアークでアーデングレイを教えてくれたイギリス紳士。

あなたの言うように上質で良い出会いがありました・・と心の中でつぶやきながら、緑の森を駆け抜ける・・


続く。



続きは次回にお送りします。



皆さんお元気ですか?

僕は久しぶりに少し腰を痛めましたが今は回復して何とか元気です^^

野球の試合が30日にあり、試合前に重たい野球道具を無理な姿勢で持とうとしたときにピリッとなり、そのままなんとも無いので、試合でも2本の2塁打を放ち快勝して、その後に球場近くの家に骨董の買取に行き、重たいトランクなどを運び、更に悪くなったみたいです・・

若いチームメイトが手伝ってくれたので、まだ良かったけど、もし1人ならもっとひどくなっていたと思います。

二日間ゴロゴロしたり、温めたり、ストレッチなどをしてほとんど回復して、病院にも行かずにすみました。

また完全になったら、腹筋背筋を鍛えなおさないといけませんね^^

最近は調子が良かったので油断していました。

気をつけます☆


そして10月は西宮阪急、北野天満宮、そして大雨の中の大須観音にも沢山のお客さんが来てくれてほんとうにありがとうございました。


そしていよいよ、今月はヨーロッパへ買い付けに出かけてきます♪

もっと完璧に腰を治して、沢山のアンティーク達を連れて帰ってこれるようにしたいと思います。

今回もロンドンのコレクター、フェア、オークション、パリにも向かい沢山のご縁がある予感がしています♪

なので皆さん楽しみにしていて下さいね☆

帰国後、翌日から開催される、洋館アンティークフェアでは早速披露しますよ♪

今回も、100年前の建物で、100年前のアンティーク達、100年前のピアノでの演奏会など、楽しいイベントになると思いますので、皆さん是非お越し下さい♪

今までは年に2回でしたけど、これからは年3回、5.8.11月と開催することになりました。

まだ来られたことがない方は、ほんとにアットホームなイベントですので、お気軽にお越し下さいね♪

建物を観に来られるだけでも楽しんでもらえると思います♪

100年前からほとんどのオリジナルな状態の異人館は少ないですし、神戸のお宝職人、西郷さんが直してくれた洋館ですので是非観に来て下さい☆


それでは皆さん、沢山のアンティーク達を連れて元気で帰国しますので皆さんも元気でお過ごし下さいね♪


またお会いするのを楽しみにしています。

そしてお越しになれない方の為にもなるべく早くこちらのホームページにも反映させますので、楽しみにしていて下さい。


それでは皆さんお元気で☆☆☆



毎日腹巻をして腰を暖めて寝ている店長でした^^

朝起きたら汗だくになっています・・

皆さんも寒くなってきたので気をつけて下さいね☆





2010年10月12日
僕が24歳の頃の話の前回からの続き・・・


ホテルへ荷物を置いて、すぐに地下鉄に乗り込み、ティンが待つトッテンナムコート駅へと向う。

初めて行く駅なので、TUBEマップを見ながら乗り継ぎ方法を確認する。

乗換えを済まし、約20分ぐらいで到着した。

ロンドンの地下鉄はほんとに地下深くにあるので、エスカレーターで地上に出るのに時間がかかる。

地上に出ると、小さい駅で改札のすぐ横に出口があり、ティンが自転車を持ちながら手を振り待っていてくれた。

その自転車は日本で良くある、ママチャリではなく、ロードレースタイプのスピードが出る形だ。

ロンドンでは普通の自転車はほとんどみかけない。

ティンは、ほとんどの蚤の市での出店もこの自転車で向うんだ!と自慢げに話す。

凄い行動力と体力だ。

そう話しながらすぐに、ティンのアパートに到着した。

ロンドンは古い建物がほとんどだが、そのアパートは築30年ほどの日本で言う公団住宅の様な作りをしている。

階段で3階まで上り部屋の扉をあけ、ティンが中に入るとすぐに誰かに向かい大声で怒っている・・・

僕はびっくりしていると、ティンが出てきてタエコがとんでもない格好をしてたから注意したのよ!と苦笑いを浮かべながら説明する。

そしてすぐに、長めの真っ白いシャツに、短パンを履いたタエコが初めましてーと玄関に出てきた。

ティンはお客さんが来るのに、このシャツに下に何もはかないで出ようとするのよ!とまだ怒っていた。

やはり中国人なのでキッチリしているのかなと、タエコと挨拶をしながら僕も苦笑いを浮かべた。

ティンは僕より年上で30歳でタエコは20歳らしい。

高校を卒業して美容師の勉強をしていて、語学と美容の学校に通うためロンドンに来ていると話した。

でもどういう経緯で中国人のティンとルームシェアをすることになったのかは、気になるが聞けない・・


そんな雑談を交わしていたら、玄関のベルが鳴り響く。

ティンが出るとアンクルが大きい袋を下げて入ってきた。

チャーストリートのマーケットで大きい魚を安く見つけてきたよ!と嬉しそうに話す。

では僕は料理をするからみんなくつろいでいてね!とそのままキッチンへと向かって行った。

チャーチストリートと言えば、毎日色んな店が出ているが、アンティークマーケットもあり、僕も良く向かうところだ。

そのストリートでは道路沿いに沢山の食料品や、衣類などの露天が沢山でて賑わう。

とにかく全てが安くて、価格を見るたびにびっくりする。

時間があるときは、大きな海老とカニをその場で大きな鉄板で焼いてくれる魚屋さんがあって、とても美味しいのでよく食べる。

新鮮で美味しいのに1匹300円なので、いつも行列が出来ている。

魚を売っているが魚よりもこちらのほうが良く売れている。

その美味しさを思い出しながら、タエコと話をしながら待つ。

タエコは夜はカラオケ屋さんでアルバイトをしていると話した。

やはりロンドンではアルバイトをするとなると、日本料理の店やスーパー、カラオケなどしかないらしい。

ロンドンでもカラオケが流行していて、日本のようなカラオケボックスはないがステージで一人ずつ歌う店がほとんどだそうだ。

そんな話をしているうちに良い匂いが部屋に広がってきた。

ティンがもうすぐ出来るよ!とこちらに来て、ジャスミンティーを入れてくれた。

とても美味しいジャスミンティーだ。

するとアンクルがお待たせー!と言いながら大きなお皿に大きな魚を丸ごと1匹持ってきた。

見ると野菜も沢山のっていて、とろみがあり、スズキだと思うがあまり見たことのない料理だ。

ハーブや香辛料なども効いていてとてもスパイシーで良い香りがしている。

そしてシンガポールヌードル、エッグフライライス、北京ダックなどが次々と運ばれてきた。

アンクルが来てほんの2、30分なのにこんなに沢山の料理を作るとは・・・

もちろんティンも手伝っていたがびっくりした!

昼間だと言うこともあり、お酒は飲まずにジャスミンティーで乾杯をして僕は真っ先に魚に手を伸ばした。

トロトロのアンがかかっていて、酢豚のような味で魚の白身がそれと良く合っている。

食べた後にくるピリ辛がまたたまらない。

シンガポールヌードルもピリ辛なので、食べる度にお茶を飲んでいるとティーポットのジャスミンティーがすぐに無くなった。

ソーリーと謝るとティンはお茶は安いから全然大丈夫!とまた沢山入れてきてくれた。

美味しくとても楽しいホームパーティー。

日本ではあまりしたことがないので、ドラマや映画であるパーティーはこんな感じなんだと初体験に嬉しくなる。

ガツガツと食べていてお腹が膨れてきてゆっくりのペースになると、アンクルが話をはじめた。

もうすぐ家族が待つシンガポールに帰るんだ。

シンガポールではアンティーク時計の店をしているし、良い所だよーと話す。

僕はせっかくこうして仲良くなったのに、もうこれで最後の食事会になるなんて、と少し淋しくなった。

ティンはそんな僕の顔を見て、このあとは中国の美味しいデザートを作るからね!と笑顔をくれた。


ティンのほんとうのおじさんではないと思う、シンガポールのおじさん。

それもとても親切で、仕事も何もかも手助けしてくれる。

僕はどういう接点で知り合ったとかは知らないけど、とても素敵な出会いだったことは分かる。

そしてロンドンで知り合いになりこうして、僕はティンのアパートに招かれてシンガポールにもうすぐ帰るおじさんと、日本人の学生タエコと4人で食事をしている。

不思議な出会いだけど、とても素敵だなと思う。

そんなことを考えているとアンクルが、ミスター坂井!アレキサンドライトと言う石は知っているか?と話してきた。

僕は知りません、と言うと、見せてあげよう、とカバンから小さい箱を取り出し中から紫色の石がはまっているリングを出した。

僕の指の爪ぐらいはある大きな石でとても綺麗だ。

そしてそれを窓際で太陽の明かりに照らすと、紫色の石が青色に変色した・・・

みんなオーッと歓声を上げるほど見事に色がチェンジした。

アンクルは僕に手渡して見せてくれて、手に取って見ると金は9金でピンクゴールドで少し古そうな台座をしている。

1920年ぐらいのものですか?と聞くと、その通り!とアンクルは笑った。

アンクルは、これは僕が20年前にロンドンに来て、その年にバーモンジーで見つけた掘り出し物なんだよ。

僕もそのときはこれがアレキサンドライトなんて石とは知らずに買って、早朝の暗闇で買ったときは紫色だったのに、明るくなり、オープンカフェでコーヒーを飲むときにもう一度見ると青い色に変わっていたんだよ。

アメジストに上から色を塗っていて、それが剥れてきたのだと思い、騙された!と怒っていたら、隣の紳士が、ルーペを取り出し、見せてと言うので渡したら、これはおそらくアレキサンドライトと言う偏光性の希少性の宝石ですよと、教えてくれたんだよ。

ただ本物かどうかはわからないから、鑑定してもらうといいですよと言われて、高かったのですか?と聞かれたから、アメジストだと思い買ったのだから安かったよ、と言うと、もしいらないなら分けて下さいと言われてねー、とアンクルは嬉しそうに話した。

その紳士には悪いけど、僕は初めてこんな変色する石があることを知ったし、その想い出にこれは持っておきますと言いお断りしたんだ。

僕達はへーっと関心していて、

ティンは鑑別してどうだった?

僕は100ポンドぐらいだったんですか?

と次々と質問をぶつけると、アンクルは二人ともロマンがなく現実的だなーと大笑いした。

業者だし若いから仕方ないなーと言うと、鑑別はしていないよと話した。

でもね、これを初めて手にしてから、アンティークジュエリーという世界に入るきっかけになったし、アンティークのディーラーになるきっかけになった幸運の石だから鑑別はしないで安かったし部屋に飾っていたんだよ、と言った。

そしてミスターサカイのことはティンから良く聞いていて、とても真面目なディーラで必ず毎回顔を出してくれて何か買ってくれる、日本人の若いディーラーだと話していたから、一度会いたいと思っていたんだよ、と言ってくれた。

そして今日、この石を知っているかどうかを聞いて、知らなかったらプレゼントしようと考えていたんだよ。

僕はもうロンドンに来ることもないし、こことはお別れだけど、君はこれから頑張っていく人間だし、これからもティンをよろしく頼もうと思ってね、と話した。

この石を手にして君はきっと成功するし、そして成功したらティンの店にもずっと出入りできてお互いに繁栄できるし、僕も安心だからね、と微笑む。

僕はとても嬉しい気持ちになり、頂いていいんですか?と言うと、ティンは怒り気味に、私にくれれば私が繁栄するのにーと不機嫌になっていた。

困っているとアンクルは、君はアレキサンドライトの事を知っていたし、ジャパニーズ¥の方に頑張ってもらったほうが後々自分の為になるんだから!と言い聞かしていた。

それに、僕は男でサカイも男だから、男に幸運をもたらす石だよ、と更に説得していた。

ティンは渋々分かったわよーと不機嫌になりながらも、デザート食べるー?と聞きキッチンに行った。

アンクルは、ティンは気性が激しいから大変なんだ、と小さい声でタエコと僕に話す。

タエコは私も大変なんです、と言うと、アンクルが大笑いした。

僕だけそんな大切なものをもらっていいんだろうかと遠慮な心でいたので、笑えずにいた。

するとアンクルが君が言った100ポンドよりもずっと安かったから安心して、と言ってくれた。

ほんとに優しいおじさんだ・・

ティンの為に僕にアレキサンドライトをプレゼントする。

最後までティンを心配して、面倒をみてきたアンクル。

僕はアンクルに、これからもティンの所に来れるように仕事を頑張ります!と言うと、いつかシンガポールに遊びにおいでね、と言ってくれた。

ティンがカステラのような色をしたデザートを持ってきてくれて、頂いたがとても甘くて美味しかった。


とても素敵なホームパーティーは終わりを告げ、玄関でみんなにお別れをしてアパートを後にした。

本当にありがとう、アンクル・・・

いつかシンガポールに遊びに行きますね!

右手で青く変色しているアレキサンドライトを眺めながら心で誓った。


続く・・


続きは次回にお送りします。



皆様お元気でしょうか?

すっかり秋になったと思えば夏日になったりとなかなか、季節は定着しませんが、キンモクセイも毎年のように素敵な香りのプレゼントをくれるし、気持ちよく過ごしていると、あっという間に花が落ちて、今日は無臭になっていました。

確実に秋がやってきています。

去年は葡萄狩りをしたりと秋の収穫を楽しんだりしましたけど、今年は栗拾いなどに出かけたいなと考えています^^


そして買い付け物語に書いているティンは今ではロンドンの有名なアンティークマーケットに店を出していて出世していますし、僕もあれから20年近く経っていますがこうして皆さんのおかげで店を続けてこれました。

本当に1人ひとり、全ての出会いが重なり、こうして続けることが出来たんだと、振り返りながら書いています。

ティンはイギリス人と結婚して今はイギリス人になり幸せな毎日を送っています。

でもお店や、蚤の市でも相変わらず頑張っていて、とてもパワフルでいつも元気と、可愛いアンティーク達との出会いをくれます。


中国へ残した子供のことは少し気になりますが、色んな事情があると思いますし、僕が心配する以上に本人が心配しているだろうし、一言も話さないことを考えると、とても辛い選択をして自分なりに解決しているんだと思います。

アンクルの事を聞くと、手紙でのやり取りはしていて、とても元気にしていると聞き安心しています。

シンガポールに行きたいという気持ちに変わりはないですが、なかなか現実にいたりません・・

でもチャンスがあれば、アンクルに会いに行き、またあの魚料理を食べさせてもらいたいと願っています^^


あんな料理はあれから一度も食べたことがありません。

あのときでもアンクルは60歳近くだったと思いますが、いつまでも元気でいて欲しいと願っています☆


また素敵な出会いを沢山してきた物語をこちらで紹介しますね♪



明日からはいよいよ西宮阪急の英国フェアが始まります。

西宮阪急では初めての英国フェア。

色んな食材、衣類、雑貨、アンティークが沢山並び、西宮阪急全館をあげて行なうイベントになりますので、皆さん是非お越し下さいね♪

僕も大体いつも通り13時から18時ぐらいには店に出ていますので是非会いに来て下さい♪


そしてそのイベント中には、16,17日に洋館ミステリ劇場のリーディングシアターが、洋館店で開催されます。

僕は西宮阪急がありますので、今回は観劇出来ませんが、リハーサル風景や打ち上げなどには参加させていただくつもりです。

また劇団の皆様のプロの仕事を裏側から見れるのを楽しみにしています♪

まだチケットも少しだけあるみたいですので、洋館ミステリで検索して調べてみて下さいね♪


分からない場合は僕にメールしていただいてもいいですよ^^

本公演は来年の2月頃に洋館店でする予定です♪


そして阪急の後は、京都北野天満宮、名古屋大須観音とイベントが続きます。


また皆さんと元気に会えることを楽しみにしています♪

それでは皆さんお元気でお過ごし下さいねー☆


明日の準備で忘れ物を沢山した店長でした^^


なので明日はいつもより早く西宮阪急に出ていますからねー♪

























2010年09月26日
僕が24歳の頃の話・・・


今日はケンプトンパークレースコースのアンティークフェアーがあり、格安のスパンコール、テディベア、コスチュームアクセサリー、ガラス製品、伊万里の壺など大収穫で大荷物を抱え電車に乗りロンドン市内に戻る。

ほんとうにここのフェアーは予算が少なくても沢山買うことが出来るので、僕にはうってつけだ!

荷物を抱え席に座り、袋も紙にもくるまれていない、伊万里の1mはある壺をみながら笑みがもれる。

なにせこれだけ買って10万円もしないんだから・・・

一人でにやけていると、斜め前の方から声をかけられる。

ハロー!と声をかけてくれたのは、カムデンロックの蚤の市で知り合った、中国人のアンティークディーラー、ティンだった。

その横には見たことがない、同じく中国人のような年配のおじさんが座っていた。

そのおじさんは大きな目をしながら、笑顔で挨拶をしてきた。

僕の席は4人席で前が空いていたので、ティン達がこちらへ来てくれた。

なにせ僕は大荷物で動けない・・

話を聞いてみると、ティンはそのおじさんにかなり世話になっているらしい。

僕も適当な英語で、ティンもロンドンに住み始めてまだ1年ちょっと、と言ってたので僕と変わらないレベルの会話なので面白い。
そしてどうしても会話でつまったら漢字を書きお互いに納得する。
漢字文化の国同士だから出来る芸当だ!

共に違う国から来て日本語と中国語は当然話せるが、ロンドンで出会い、それぞれ覚えたてのたどたどしい英語で話している。

ティンは杭州で以前新聞記者をしていたらしく、何の事情かは知らないが子供を置いてロンドンに来ている。

そしてその身の回りの世話をティンはアンクルと呼ぶこの大きな目のおじさんにしてもらっているらしい。


週末のポートベロー、カムデンロック、週明けのコベントガーデンの蚤の市に店を出し、普段は古本屋でアルバイトをしながら英語学校に通う、頑張り屋さんのティン。
その店の出店やバイト先、学校も全てアンクルが紹介してくれたらしい。

アンクルは僕にも話しかけてきた。

このあとどうするんだ?

荷物をホテルに置いて、明後日に日本に帰るので梱包作業をして後は寝るだけです。

そう言うと、アンクルはティンと中国語で話し出した。


今日は学校もないし、アルバイトも休みだから、アンクルが私の家で料理を振舞うから、荷物を置いたらトッテンナムコートの駅に1時頃に来てくれたら迎えに行くよ、と言ってくれた。


家にまで招いてくれるなんて嬉しいけど、ティンではなくておじさんが料理を振舞う?と言うのが不思議だけど面白い。

僕はもちろん喜んで行かせていただきます!と言うとアンクルは、君は魚は食べれるか?と聞いてきた。

はい!と言うとティンがアンクルの料理は中華とシンガポール料理の良い所をとっていて、とても美味しいのよ!と興奮して話す。

そしてティンは、私のアパートはシェアをしていて、日本人の学生と住んでいるけど、もしかしたら休みで、家にいるかもしれないけどいい?と言ってきた。

もちろん構いません、と話すとちょうどビクトリア駅に乗り継ぐ、ジャンクション駅に着いた。

ティン達は、このままウォータールーまで行き、地下鉄で帰るのでここでお別れした。


シーユーレイター!

重たい壺と大きな袋を抱えて電車を降りる。

今は11時頃だけど、朝5時起きで始発でアンティークフェアーに来ていたし、中華とシンガポール料理のミックス・・・それを聞いて余計にお腹が空いてきた。

どんなアパートで、どんなに美味しい料理なんだろう!
異国へ来て初めて自宅へ招かれた。それもイギリス人ではなく、中国人の女性とおじさん。そしてそこには日本人の学生がいるらしい。


不思議な組み合わせだが、とても楽しみだ♪


早く部屋に帰り、今日の掘り出し物を置いて向わないと!

改札を出ると同時にお腹がグーと鳴りだした・・・


続く



この続きは次回にお送りします。


皆さんお元気ですか?

昔の人はほんとに凄いもんで、暑さ寒さも彼岸まで、の通りあれだけの猛暑もその通り終わりを告げました。

でもいきなりの肌寒さでまだ衣替えも出来ていない僕はその日その日に奥から長袖を取り出しバタバタと過ごしています^^

この時期は夏の疲れと、急な冷え込みで体調を崩す人が多くなるので、皆さん気をつけて下さいね。


昨日は京都の北野天満宮でしたが、土曜日ということもあり、とても沢山の人で賑わいました。

今は須磨大丸でイベントをしていますが、その前の週まで、西宮阪急、梅田阪急、芦屋大丸とデパートイベントが続いていました。

暑い中とても沢山のお客さんがこられて、本当にありがとうございました。

暑さも吹き飛ぶ嬉しい悲鳴をあげていました。


須磨大丸も、僕が研修を受けられなかったので売り場に立てないのにも関わらず、順調に推移しています。優秀なスタッフが僕の代わりに頑張ってくれていて、ほんとうに嬉しいです。

須磨も火曜日で終わり、連続デパートもいよいよ終わりになります。

その後は1日から、京都アンティークフェアーが始まります。

気候もいいですし、また沢山の人で大賑わいになると思いますので楽しみにしています♪


買い付け物語に今回は中国人のディーラーが登場してきましたが、今現在も以前ほどは会えなくなりましたけど、交流は続いていて仲良くしています。

今は毎日、中国と日本の微妙な関係のニュースばかりが流れています。

争いなどしないでみんな仲良くできればいいのになと、ティンの事を思い出しながらいつも願っています。

次回の11月のヨーロッパでの買い付けでもティンに会う約束をしています。


ロンドンに住んでいてすっかりイギリス人になっているティンと会えばそんな争いの話題にはならないと思いますが、ほんとにこんなニュースばかり流れることが早く終わってほしいです。

アンクルは今はシンガポールに帰り、あのときのホームパーティーが最後になったんです。

また次回にお送りしますが、人と人の出会いはつながりが出来たと思えば別れがあったり、嬉しいことと淋しいことが交互にやってきます。

淋しがり屋の僕としては、ずっと繋がりがあればいいのにな、と往生際の悪い考えばかりが頭に浮かびます。


神戸のお宝の西郷さんとのお別れも、ショックからは立ち直りましたけど、まだしばらくしたら会えるような、完全に二度と会えないとは心の中での踏ん切りがついていない気がします。

アンクルの屈託のない優しい笑顔や、美味しかった魚の味。西郷さんの困った顔など思い出せばすぐに浮かんできます。


今この日記を読んでくれている皆さんとも繋がりがあるわけですので、これからも繋がっていて下さいね☆



皆さん、あと二日の須磨大丸、10月1日から始まります京都アンティークフェアにも是非お越し下さいね。

皆さんにお会いできるのを楽しみにしています♪


秋になり、とても淋しげな店長でした。


























2010年08月30日
みなさんご無沙汰していましたけどお元気ですか?

本当に暑い日が続いていますが、僕はとても元気に過ごしています♪

9週連続デパート催事も沢山の方が来られて、ほんとうにありがとうございました☆

優秀なスタッフの手助けもあり、元気に楽しく乗り越えることができました♪

今は洋館アンティークフェアーを開催していまして、あと2日になりましたけど、初日から沢山のお客様に来ていただいて嬉しい日々を送っています♪


土曜日には僕のピアノの先生が演奏会に来てくれましたが、そのときにたまたま時間があり、先生が演奏して僕が歌を唄うというセッションができました♪

今まで何度も来ていただいていましたけど、初めて実現できて、とても楽しいひとときを過ごせました♪

弾き語りと違い、唄うだけですので聞いている人もヒヤヒヤしないですんだと思います。

コール・ポーターの曲で、僕自身大好きな2曲を歌えて、お客さんにもブラボーと言っていただき、先生もとても喜んでくれました^^

ブラボーと言えば、僕の大好きな美輪明宏さんは、芝居でも歌でも、大歓声の中、いつもブラボー!と声をかけられています。

先日、葵の上、卒塔婆小町のお芝居を大阪シアタードラマシティに観劇に行きました♪

美輪さんの芝居に出る俳優さんとお友達の方が、美輪さんの楽屋に案内しますと東京から駆けつけてくれました♪

その素晴らしい人とはアンティークドールがご縁で知り合えましたので、まさに素敵なご縁です。

そして一緒に観劇をして、観劇後に楽屋へとご案内しますとの予定を聞いてから、お芝居はもちろん素晴らしく、今までみた中でも、とても煌びやかで素敵な色彩、舞台からキラキラとした破片が飛んでくるようなとても心地いい思いをしながらも、ドキドキしながら、もうすぐ直接お会いできると、時間が進むごとに心臓がバクバクと弾んできました。

そして観劇が終わり、楽屋へ小走りに直行。

遅くなったり、そのときの美輪さんの体調などでお会いできない場合もあると聞いていましたので、大汗をかきながら楽屋を探し、入り口で関係者の名札をもらい、いよいよ楽屋へ・・

するとそこには、つい10分前まで出演していた俳優、女優さんが通路をうろうろと歩いていました。

初めて見る光景にドキドキしながら美輪さんの楽屋横で待っていました。

通路にはスイカが切られていて関係者の皆さんがつまみながら行ったりきたり。

皆さん腰が低くて僕にも挨拶をしていきます。

お疲れ様でした・・と小さい声で返していたら、元宝塚の女優さんが前を通りました。

こんなところに僕がいていいんだろうか?

時間が過ぎていくたびにどんどん緊張が大きくなります。

そしてついに、俳優さんがどうぞと、声をかけてくれました。

入り口のノレンはレース、そして中に入ると綺麗な絨毯がひいてありました。

その奥に金色の髪の毛の美輪さんが、鏡の前で座ってこちらをみていました。

こんにちは。

観音様のような微笑を浮かべながら挨拶をしてくれました。

友人が先にお土産を手渡し、その次に僕も美輪さんにアンティークの本、和菓子を手渡しました。

友人は演劇に詳しく、早速今回のお芝居についてこれまでの歴史、三島由紀夫さんの話など物凄い知識で美輪さんと対等に話を始めました。

美輪さんはテレビで以前にNHKでの講座や対談をしていましたが、まさに目の前で番組をみているような激論が始まりました・・・

美輪さんも友人の知識の凄さにびっくりしたように、話にくいついてきて、それは違うでしょ。こうだったんじゃないのと、身を乗り出して普段なかなか聞けない素敵な話を聞けました。

その間も僕はじっと美輪さんをみていましたが、本当に後光がさしているような素敵な雰囲気に酔いしれていました。

そして激論が終わり、友人がお疲れのところありがとうございました、と美輪さんに言うとどういたしまして、と微笑をかえしてくれました。

僕は会えばこの話を、これを聞こう、こうしようと計画したことも頭から吹き飛んでいて、ただただ心臓をバクバクさせながら見ているだけが精一杯でした。

そして握手をしてもらい、今回はありがとうございました!とお礼を言って楽屋をでました。

紹介してくれた俳優さんに挨拶をして名札を返し、エレベーターに乗ると、さっきの元タカラジェンヌと一緒に地上に出ました。

するとお疲れ様でしたーと僕達に声をかけて街に出て行かれました・・

やはり、スターともなれば腰が低くて礼儀ができているんだなと関心しながら、夢の時間が終わりを告げました。

そしてその後、友人と夜ご飯を食べに行き、美輪さんの話しや、私生活の話など2時間以上楽しく過ごし、今日初めて会うとは思えないほど盛り上がりました。

僕のために東京からはるばる来てくれて、美輪さんに合わせてくれるなんて、信じられない親切で、出会いに心から感謝してお礼を言いました。

するとこれから毎年、大阪のお芝居のときに美輪さんと坂井さんに会いに来ることにしましょう♪と物凄く夢のような嬉しいことを言って頂いて別れました。

毎年楽屋で会えるなんて・・・

今度もしお会いできれば1ヶ月前からリハーサルをして1分間スピーチを完成させ、美輪さんに聞きたいこと伝えたいことを言えるようにしよう!

でもあの観音様のような慈愛に満ちた微笑の前に出るとまた、真っ白になるんだろうな・・・

皆さんにもこの日記を通じて美輪さんのオーラが届きますように願いながら書いています☆


話は変わりますが6月にオープンした日航ホテル店ですが、契約上の都合により8月末で終了します。

オープンしてから、好評で順調に推移していましたので、大阪のお客様には本当に申し訳なく残念なのですが、大阪はデパートのイベントに行きますし、神戸もそう遠くないですのでこれからもよろしくお願いします。

新神戸アンティークマーケットが3年契約で終わり、日航ホテル店が3ヶ月と3がテーマのようです^^

今日洋館フェアーが終わり次第撤去に行きますが、オープンフェアのときに行ってから9週連続デパート催事が始まりましたので、ゆっくり行くのは3ヶ月ぶりなんですよ。

明日が最終日で、洋館フェアも最終日。

夜には西宮阪急のイベント準備に向いますが、そのあと、梅田阪急、芦屋大丸、須磨大丸とまた4週連続デパートがスタートします。

野球の試合で真っ黒に日焼けした僕に会いに来て下さいね♪


先日のスカイマークスタジアムでの試合は、プロ野球のスタジアムでみんなでのびのびとプレーして2試合とも勝ちました☆

僕は1試合目で手ごたえ抜群の当たりを放ち、左中間スタンドにホームラン!と思ったらフェンスまで7メートルはあり2ベースでした^^

やはりプロの球場は広いんですね・・

プロの凄さを体感できる良い思い出になりました♪


それでは皆さん、まだまだ暑さ寒さも彼岸まで、といいますのでもう少し頑張って、暑い日々を乗り越えましょう♪

水分補給をしっかりして、しっかり食べて、睡眠をとるというのが基本ですが、なかなか出来ないことですが僕も気をつけますので一緒に頑張りましょう♪

それではまたお会いできるのを楽しみにしています♪


ヨーロッパ買い付け物語は次回にお届けします♪



スカイマークで張り切りすぎてふくらはぎを痛めた店長でした^^

やはり年ですね・・・準備運動をしっかりしないと・・・
2010年07月06日
西宮の骨董界のベテラン、開花亭さんの店で洋館の情報を聞き、開花亭さんと二人で神戸の洋館を観に行き、荒れ放題だが、明治時代のオリジナルの建築に二人とも興奮して異臭の漂う洋館で過ごした先週。

夢のような時間だったが、電気はつかないし、半年の空き家状態の時に、どこからか猫が入り込み、二階のロシア人のベッドは猫達の寝床になっていた。

今日は不動産屋さんが、中のゴミや荷物を処分してくれる業者の人を連れてきて、いるものいらないものを選別してもらう約束をしている。

あと2週間、この洋館との出会いが遅れていたら、全ての家具、食器、洋服などを処分して、空っぽにする予定だったと聞いた時は、本当に間に合って良かったと、寝付けないほど嬉しかった。

二階の150年前のピアノは、業者の方も重たいので、バラバラにして二階の窓から落と
すしかないと話していたそうだ・・・

昔の物達の悲鳴が、僕の所に届いたのかも?そう思うほどタイミングが良かった。

不動産屋さんの車に乗り、現地に着き、土の道を奥へと進むと白い洋館が見えてきた。

不動産屋さんはあまり昔の物に興味が無く、ここは安いですが、直すのが大変だし車も入れなく、ほんとに大変ですよと僕に言う。

そして改装するあてがないなら、僕の仲が良い業者に見積もりさせましょうと、処分する方の前に工務店さんが来ていた。

中に入ると当然だが、まだ異臭がする。

壁の剥れなどは何とかなると思うが、僕が心配したのは、素敵なシャンデリアや照明がついているのに、漏電したらしく、壁に現代物のランプが取り付けてあり、天井の囲いがある素敵な作りは死んでいた・・・

そして窓も明治時代そのままの、立て扉で、上に動くが止まらないで下に落ちてくる・・

その二点はどうにかして復旧したい。

工務店の方にその思いを伝えると、漆喰の天井に入り、配線などをして、古い天井が落ちたら大変だから、それは無理です。

窓もアルミサッシに変えるしか方法がないですよと返答された。

そうなのか・・・僕はガッカリした。

不動産屋さんによると、かなりの腕前で値段も安く仕事が速い、信頼おける工務店ですよと聞いていたので、期待が外れた・・

床にはロシア人が住んでいたので土足で、絨毯が家中に敷き詰めてある。

100年以上経っているような素敵な絨毯みたいだが、なにせ半年間、猫やイタチ、アライグマなどが留守番をしていたので、使える状態ではない・・・

工務店さんは、そこも全て絨毯を変えて、壁の塗りなおし、建具の交換など、おおまかに見積もっても、1千万はかかりますとのこと。

僕はそれ以前に、照明と窓が使用できないというショックでその見積もりなどどうでも良かった・・・

ありがとうございました。

また考えてお返事しますといい、工務店さんは帰って行った。

不動産屋さんは、僕が言った通り、この物件は大変ですよ、と話してきた。


僕はどうにかして、昔のままで使用したい。

アンティークはリフォームすれば、なんの値打ちもなくなる・・・

ジュエリーや人形達のように考えていた。

でも家はそうはいかないのかな・・・少し弱気になる・・

そう考えていると、処分を担当する業者さんが尋ねてきた。

その方はもともとこの家を管理していた小さい不動産屋さんの紹介で来られた方で、今いる不動産屋さんとも今日が初対面だ。

優しそうな目をした小柄な70歳ぐらいの男性だった。

僕がいるものが沢山あるから、処分する前に赤い紙を張りにきますと言うと、間違えて処分したらいけないので、会って確認しながら紙を張りましょうとなり、今日に至った。

あのピアノを使ってくれるんか?どうやって外に出すか、思案してたんよー。助かったわ。

その人は喜んでそう話す。

僕は早速そのピアノの部屋に行き、ピアノをもう一度確認する。

弦は全て切れていて、象牙の鍵盤は半分近く剥れている。

だけどこの家にあったピアノだし、僕は今までピアノに憧れていたが、縁が無く昔から家にもないし、なんとも素敵な作りで、直らなくてもインテリアでも絵になる。

それを見ているとその方も二階に来て、古いもんが好きなんやなーと話してきた。

そうなんです。だからこの家を見た瞬間に惚れ込みました。
だけど、さっき、素敵なシャンデリアや、壁の照明、窓も全部再起不能といわれてショックだったんですよ、と話した。

するとその方は、こんなんわしは、風見鶏の館も直したし、漏電なんか簡単に直せるよとそこらにあった椅子を使い、天井を確認する。

そして、大丈夫とつぶやきながら、今度は窓を見に行き、上に開けると、あーっ、重りが切れてるだけで、ここをこじ開ければ大丈夫と、腰にぶら下げていた、工具で窓の枠を外し、重りを取り出した・・・


ごみの処分だけではなくて、大工仕事もするんですか?と聞くと。

あの子に頼まれたら何でもするんよーと微笑んだ。

あの子と言うのは元々管理していた小さい不動産屋さんの女性オーナーだ。

おとなしくて美人な神戸らしい女性だった。

だけど元々は電気工事を専門にしてるし、風見鶏や六甲荘、イスズベーカリーもわしが直すんよーと得意げでいながら照れた表情で僕に話す。


僕はさっきの落ち込みからの急展開で涙が出てきそうなほど感激していた。

この家の照明を全て復活できますか?と聞くと。

1週間もあれば大丈夫やなー、と言ってくれた。

窓や、壁の剥れも大丈夫ですか?

出来るよーと簡単に言う。

床はこの絨毯を剥がしてどうしたらいいと思いますか?と聞くと、また腰から工具を取り出し、端のほうの絨毯を剥がして床をみる。

すると映画に出てくる昔の船の甲板のような素敵な板が見えた。

この下はフローリングなんですね?と聞くと、そうやなー、だけど全部剥がして、絨毯の釘を抜いて綺麗にするには大変やけど、出きるよーと話した。

そして、良い木を使ってるなーと関心していた。

僕はここの家を全て昔のままで綺麗に再生したいんですが、してもらえますか?と頼んだ。

すると2ヶ月はかかると思うけどしようか?と名刺をくれた。

西郷 照明・・・てるあき、だろうけど、電気が得意で照明と言う字だ・・・天性の電気職人だ。

さっきの工務店の方は天井が抜ける恐れがあると言ってましたけど、大丈夫なんですか?と言うと、天井なんか入らんと出きるよと言う。

どうやって?

釣竿とかで手繰り寄せるんよ・・・

この人は凄い人だ・・・

全て任せますのでよろしくお願いしますとお願いした。

でも一応見積もりもお願いしますと言うと、今から近所やからまっちゃんと言う仲良しのペンキ屋を呼ぼうか?と言うのでお願いした。

来る間に肝心の選別を二階から始める。

もう嬉しくて飛び上がりたい気持ちだが、確実に必要な物を伝えて行く。

西郷さんは僕が赤い紙を張るたびに、喜んでくれる。

これもいるのー?と無邪気な笑顔で、助かるわー、と。

全てにしるしをつけ終わると同時に、まっちゃんが来た。

不動産屋さんも優しい人でそんなやり取りを笑いながら見てくれている。

まっちゃんに壁と、床、ドアや腰壁などを元通りの色で綺麗にしてほしいと頼む。

1、2階で150㎡はあるので、かなりかかるかなと考えていた。

すると寸法を測り終えたまっちゃんは、50万ぐらいで出来ると思うよーと言う。

信じられない・・・

西郷さんはまっちゃんが50万やったら、よしだはんも連れてきて大工仕事を手伝ってもらいながら、全部入れても300万ぐらいで出来ると思うよーと言う。


さっきは1千万と言われた・・・それは法外ではないと思うが、全て現代風に変わってしまう・・・

西郷さんは昔のままの手直しで、100年前の状態に戻す、いわゆる修復だ・・・

本当にこの捨てられるはずだった物達と言い、この人との出会い・・・

何か目に見えないものに導かれているようだ・・・

不動産屋さんも、坂井さん良かったねーと喜んでくれた。

不動産屋さんは、開花亭さんと先週会った時、どこかで会いませんでしたか?と二人とも顔を見つめあった・・・

西宮で店をしていると言うと、レストランで!と二人が思い出し、昔話に火がついた・・・

不動産屋さんは昔、西宮でレストランを経営していて、そこのお客として開花亭さんが通っていたのだ・・・

おまけに何年まえの事なのか、そのときの女の子の何々ちゃんが、僕は好きでねーと言い出し、あの子はあの後新聞屋さんと結婚したよ、と聞いてガッカリしていた・・

30年は前の事なのにと、二人とも可愛かった。

この洋館は不思議な縁で招かれている。

店の名前はまねきねこ・・・

これからここで僕の人生が大きく変わる予感がする・・・

今日、西郷さんと出会い、それを確信した・・・


終わり・・


昨日更新したばかりですが、昨日の朝、この物語の西郷さんがお亡くなりになられました・・・

それを追悼したく、そしてその素晴らしい出会いに感謝、皆さんに今のまねきねこ、洋館店、猫巴里があるのは、その方のおかげだというのを知ってもらいたくて書きました。


さっきお通夜でお別れしてきたばかりですが、ほんとうに淋しく、まだ直してほしいとこが二つはあるのに・・・と話して、最後は心の底からありがとうございましたとお礼を言いました。

最初の奇跡的であり、必然の出会いから綺麗に洋館が生まれ変わり、その後も1ヶ月に2回は困ったことがあると電話して、すぐに来てくれて、僕の生活には欠かせない存在でした。

それもいつも笑顔で、怒ったところは見たことがない、人の悪口も言わない天使のような人でした。

僕の我がままをなんでも聞いてくれて、僕がとんでもない発想をしては、坂井さんそんなんしてどうするのー?と笑われたりしながらも、最後はしてくれて・・・

でも動物が苦手で、店の名前はまねきねこなのに、猫が仕事中にはいってくるから、かなわんねん・・と困った顔は面白かったです。うちの天ちゃんが喜んで近づいても、恐がりながら仕事をしていました。

想い出が尽きません・・

間違いなく言えることは、今の洋館がこのように存在し、皆さんに楽しんでいただいけているのも、僕自身が過ごしていることも全て西郷さんのおかげなのです。

病院で最後にお会いした時、まだ二ヶ所西郷さんにしか出来ない仕事があるから、元気になって直しにきてもらわないと困るよーと言うと、そやなー、がんばらななーと言ったのが最後でした。

仕事ぶりもそうですが、僕にとっては神戸のお父さんみたいな存在でした。

さっき娘さんに泣きながら、西郷さんのおかげで僕は仕事が出来ているんです、と言うと、お父ちゃんは、他の仕事をしてても、坂井さんから電話があったから行ってくるわーといつも嬉しそうにしてたから、坂井さんの所に行くのが楽しかったんですよ、と言ってくれました・・

でも僕の所で直してて、僕が出かけたりして戻ると、西郷さんがいなくて、電話したら、元町のコーヒー屋さんが水漏れがしたからと電話あったから、きてるんよーと、あっちもこっちも引っ張りだこの人気者でした。
西郷さんがいなくなって困っている、三宮、元町の商店の人は多いと思います。
今日も沢山の人が訪れたと聞きました。
78歳まで現役で人気者なんて普通はありえないです。

とにかくいつでも電話をしたら来てくれたし、西郷さんがいなくなるなんて考えたこともなかったから、とにかく淋しくて・・・と言い二人で泣きました・・

4月には近所で昔の家の解体があり、暗い中荷物を運び出していると、西郷さんが噂を聞きつけて、具合が悪く休んでいたのに、冷やかしに来たよと、荷物を運んでくれました。
そして電気が通ってなく真っ暗だったので、隣のアパートから引張って電気つけたげるよ、と優しく電気職人の顔をしていたのに・・・


娘さんにあと二ヶ所西郷さんにしてほしかった仕事は、西郷さんがまた生まれ変わって直しにきてくれるように、直さないで置いておきますと約束してお別れをしてきました。

西郷さん、僕もいつかはこの世からいなくなるけど、またつぎのときも、僕の家を直しに来てね♪

それも神戸でね☆

西郷さんは神戸の宝物だから☆

本当にありがとうございました。

心からご冥福をお祈りいたします。
















2010年07月05日
今年の買い付けの話の後編・・・

タクシーがヒースロー近くのゴルフ場を横切り側道に入りしばらくすると、牧場が見えてきた。

まだらな模様の、太り気味な馬がのんびりと草を食べている。

ここはフェルナンデスさんの所ではないが、空港近くの高速道路のすぐ横にこのような景色を味わえるのはイギリスならではだと思う。

まだら馬を後にして5分ほど進むと茶色い屋敷が見えてきた。

いよいよ到着だ。

料金を支払い、チップを渡していると玄関の扉が開き婦人が出てきた。

それと同時に小さい犬がピンとシッポを立てて飛び出してくる。

いつも日本では見たことがない犬をロンドンではみるが、この子も以前見て可愛さにびっくりした。

テリアと柴犬が混ざったような顔をして、身体はチワワぐらいでとても小さい。

僕の足元をくるくる回りながら匂いをかぎ、納得すると家の中に戻って行った。

婦人と挨拶を交わすと、テラスでお茶をどうぞと招かれる。

テラスにいくとご主人が先に座っていてクッキーを並べていた。

クッキーは大好きなので嬉しいし、家庭に招かれてティータイムを味わえるのはとても嬉しいことだけど、頭の中は早くお人形を見て、牧場へ行きたい!と焦っている。

築150年以上の建物の中で、クラシック音楽が流れ、テラスからは広い庭と、その先の牧場が遠くに広がり、まさにスローライフの真髄だ。

なのに僕は忙しい日本人で、そんな空間にいながらも日が暮れてしまう・・・と焦っている。

それも理由が仕事ならわかるが、馬や羊、色々な動物達を見たいと、なんかちぐはぐな理由だ。

そんな僕の表情をご主人が察知したのか、お茶を入れるのにはまだ10分ほどかかるから、庭を見ますか?と声をかけてくれた。

イエス!と大きい声を上げると、びっくりしたような顔をしながらガラス扉を開ける。

土足の文化だとこういうときに便利だ。

僕の家に人を呼んで庭に出てもらうときは、玄関から靴を持ってきて・・・なんて言わなくてもいい・・

庭に出ると可愛い犬も家の奥からまた飛び出してきて庭を駆け巡る。

それを眺めていると、右横の先から白くて大きい身体が飛び跳ねている・・・

良く見ると白馬だ!


庭との境目には柵があるが、一部はスペースが開いている。


そこに向って走ってきているようだ。

サラブレッドのように綺麗な馬体ではないが、大きくて力強い。

びっくりしている僕に、主人が、あの子の部屋があそこにあるんですよ、と左側に指を指す。

見ると左側のほうに小屋があり、そこを目指していたのだ。

こちらに向ってきてそのまま突進してぶつかればテラスや家がむちゃくちゃに壊れてしまう・・・と心配した僕の心境など主人には話せない・・・

安心して柵の近くに寄ると、パカパカと心地良い音を立てて走ってきた。

庭の横で馬が走っているなんて・・・と感動していたら、頭の上を轟音がして飛行機が通り過ぎて行った・・

びっくりしてこけそうになった僕をみて主人が大笑いをする。

その騒ぎをよそに、婦人がお茶が入ったから戻ってー!と叫んでいる。

なんかわけがわからなくなってきて、最後はこけそうになるなんて、恥ずかしい。

これは美味しいお茶とクッキーを食べて気分を入れ替えないとと足早にテラスに戻る。


牧場はいいが、あの飛行機の轟音は・・・


でも馬は慣れていて僕がびっくりしているうちに、小屋へと入って行っていた。

やはりハイジのように山の上や、田舎の牧場がいいな・・・

飛行機にびっくりさせられて、僕の心を支配していた牧場への想いが急に冷めてきた。

お茶を飲みながら主人が、僕が飛行機にびっくりしてひっくり返りそうになっていたよ、と婦人に話すと、婦人はここは昔から牧場で、おじいさんの時代には空港がなく、静かな牧草地だったのよ・・・と残念そうに話し出した。

そうか、だからあちこちに、まだらの馬達がいたりして点在しているんだ・・・

空港は僕らにとっては便利だが、やはり環境破壊なんだ・・・

婦人は、私はここで生まれ育ったから、うるさいけど離れたくないのよ・・・と言った。

主人は養子かな?僕の心はどうも不純だ・・

そう話してすぐに、さあ二階のお人形のお部屋に行きましょう、と誘われ二階についていく。

すると入り口付近のソファに大きなお人形・・・

ブルーの服をきた豪華な雰囲気の子が座っている。

ブリュですか?と聞くと後期のブリュだけど、おばあさんの代からここにいるのよ、と話した。

戦争、空港建設、去年ヒースローにミサイルが打ち込まれる未遂事件があったが、そんな色んな出来事を乗り越えてきて、ソファにデンと座っている

だからこんなに力強い目をして、物凄いパワーを感じるんだ・・・

この子を持っていると台風が来たり、家に土砂が流れてきても助かる気がする。

だからグッドラックなんだ。

改めて関心しながら、価格を聞くと少し高い・・・

でも今回は値切れないほどこの子の目力が凄い。

私を値切るの?


そう言われているようだ・・・

頂きます・・・

すると婦人が、あなたはきっとこの子を気に入り連れて帰ってくれると思っていたのよ!と喜んでいる。

手放す理由は聞かないが、いずれここの土地も手放さないといけない・・・みんないつかは命が途絶えるのだから・・・

そんなメッセージが頭をよぎる。

僕は人から人へとアンティークを橋渡しする役目。

そこに感動の出会いや、喜び。その喜んでくれる顔を見るのがなんとも言えず幸せで今まで頑張ってきた。

その反面、別れもある。

このように手放す場に遭遇するときだ・・

婦人も喜んでくれてはいるが、やはり淋しそうな目をしている。

僕はこの子はきっと幸せになれる方にお渡ししますからね。そしてもしご縁が無くても僕の店でいつまでも可愛がりますから・・・そう話そうと思ったが、今こんなことを言うと、せっかく喜んでくれていて笑顔でいるのに泣き顔になってしまうかも・・と思いやめた。

僕を呼ぶまでに、きっときっちりとお別れをしていて、淋しさを乗り越えているに違いない・・・

その子を抱えて下に降りると、主人が、また飛行機が飛んでくるからこけないようにね、と笑いながら話しかけてきた・・

きっと養子だ・・・

二人で言葉に出さない淋しさを感じながらお別れをしているのにこの人は・・

そう思いながら降りると階段の最後で踏み外し、こけかけた・・・

こけてもこの子は守らないとと、しっかり抱きしめる。

でも何とか持ち直し、椅子に座らせる。

すると婦人があなたがふざけたことを言うから危ないことになるのよ!と主人に怒る。

小さくなった主人はソーリー・・と小さい声で応える・・・

その姿は素直でとても可愛い・・・でもやはり養子だろうな・・

あなたにこれをあげるわ。

婦人が小さい箱を僕に手渡す。

箱を開けると金の指輪が入っていた。

それも猫のような熊のようにも見える、可愛いリングだ。

おじいさんのお気に入りでいつもつけていたのよ、あなたが使ってもいいし、ジュエリーも扱っていたでしょうから、売ってもいいわよ。

気前良く僕にくれた。

僕が使います!とお礼を言って指につけると、人差し指にピッタリ。

でも僕は、僕が使いますけど、お客さんが僕のつけている物をどうしても売って欲しいと言われたら断りきれない場合もあるので、ずっと持ってますとは約束できません、と言った。

婦人は笑いながら、あなたに譲ったのなら売ろうと何をしようと自由だし、いつかは手放すのよ、と笑みを返してくれた。

だが,だから売ってもいいのよと言ったでしょ!ときつく言われ、主人と同じように小さい声でソーリー・・・

横で養子の主人がニヤリと笑う・・・(養子かどうかは憶測だ)

女性が強いと平和だ・・・

誰かの本に書いてあった。

この家はだから平和で幸せな空気が流れているんだ。

指輪を手につけてお人形を抱えて、養子の主人に近くの駅まで送ってもらう。

もうすっかり薄暗くなってきた。

さようなら、馬が走り飛行機が飛ぶ屋敷・・・

また来れますように☆

そう願いながら、主人の車に乗り込む・・・


続く



みなさんお元気ですか?

もうすっかり夏になりましたね。

僕は8週間連続デパートに突入して明日で3週目が終わりますけど、元気で頑張っていますよ^^


最初の神戸大丸、今の芦屋大丸も沢山のお客様が来ていただいて本当にありがとうございました。


明日は芦屋大丸の1階が最終日ですが、閉店後そのまま4階に上がり、明後日から火曜までジュエリーフェアーを開催します。

お人形ももちろん並びますので、1階に来れなかった方は是非4階にお越し下さい。

優秀なスタッフが朝晩、遅番をしていてくれるので、僕は中番(大体13時から18時)で元気で頑張れます。

だからと言って僕は寝坊したりサボっているわけではないのですよ^^

朝は7時前に起きて、朝ごはんを作り、食べて、新聞を読み、掃除機をかけて、玄関の水拭き、その間に洗濯、天ちゃんの庭散歩。

これを終えると大体10時半頃になります。

そして猫巴里の予約があるときはテーブルと椅子のセット、掃除などをしてもう少し遅くなります。

余裕のあるときはピアノ練習も2.3曲はしますが、3日に一度です♪

そして着替えて、デパートに出勤前に生田神社に参拝してから向います♪

これが僕の一日のスタートです♪

なので僕に用事がある場合や会いたい^^場合は13時から18時に来て下さいね♪


そうそう、野球の試合があるときも遅くなります。(これは趣味ですね^^)

今月は10日、21日、31日。8月は7日、14日と確定しています。

21日は夜ですので朝は早くからいて、夕方早めに帰ります。

後は午前中ですので昼から終わり次第ユニフォームを着替えて駆けつけます。

8月14日はなんとオリックスの本拠地、スカイマークスタジアムで、9時から12時まで二試合行ないます♪

運良く抽選で当たり、最初で最後になるかもしれないので、メンバーも相手チームも大興奮しています^^

イチローが世界一のスタジアムと公言している、内外野天然芝の素晴らしい球場なんです。

観客席は3万人入るから皆呼んで!と思っていたら、観客席の開放はないらしくて、応援はベンチに入ってもらいますとのこと・・

沢山きたらどうなるのか・・選手よりも応援が多くなる光景も面白いですし、プロが使う施設に入れるだけでも幸せなので、興味のある方はご連絡くださいね^^

ベンチ入りしてもらいます♪

全員肩に猫のマークをつけて、背中にはアンティークまねきねこキャッツと書いたユニフォームでみんな仲良しでチームワークのいい、キャッツを観に来て下さい♪

僕は監督兼選手ですが、最近若手の実力あるプレーヤーがゾクゾクと加入してきて、嬉しい悲鳴を上げています。

自分が出られないかもの悲鳴を^^

一応今年は首位打者で4割を超す打率をあげているのですが、世代交代もしないとと、いい監督でしょ?

でも今回だけは悪い監督になり特権で出るつもりです^^

それは半分冗談ですがみんなで、なかなかない機会を楽しみたいと思います。

カメラやビデオも皆に持ってきてもらい勇姿をおさめてもらいます♪

暑い中物好きだという身内もいますが、楽しみながらデパートでの出会いも楽しんで暑い夏を乗り越えたいと思います。


今回も3週間の間で素敵な出会いが沢山ありました♪

あと5週続くデパートでも素晴らしい出会いがあることと、皆さんに会えるのを楽しみにお待ちしていますので、是非遊びに来て下さいね♪


それでは皆さん、キツイ暑さが続きますが、くれぐれも体調管理をしっかりして、水分を取り、睡眠不足に気をつけてお過ごし下さい。

あっ、7日は七夕です☆

僕は毎年短冊に願い事を書きますが、皆さんも是非七夕を楽しんでください♪

毎年5つぐらいの夢と願いを短冊に込めて笹に結びますよ☆

先人が行なっていた日本の文化であり、季節の大切な行事。

季節感を取り入れて四季を楽しむ、素敵な習慣を楽しんでいます♪

皆さんの願いがかないますように☆☆☆☆☆☆☆

それではまた。



最近なかなか寝付けない店長でした。

夜中にお菓子を食べています^^
(まねしないでね)





















2010年06月19日
ドールショーを後にして、いつもなら大荷物を持ちホテルへと帰るけど、今回は小さいお人形がほとんどなので身軽だ。

ホテルへと帰り、今日はホテル近くのビクトリアロイヤルホールでのアンティークフェアーが開催されているので小さい荷物を置き、すぐに部屋を出て歩いて向かう。

徒歩10分程で着く場所にあり、月1回行なわれているアンティークフェアーで、ビクトリア時代の素晴らしい建物で約100店舗の業者が集う楽しいアンティークフェア。

ホテルから歩く途中、大きなグラウンドがある。

綺麗な西洋芝が整備されポールが立っているのでラグビーのスタジアムだろう。

その横には30メートルはある巨大な街路樹がズラリと並びその向かいは200年は経っていそうなレンガ作りの洋館が聳え立つ。

その向こうには300年以上前の教会のとんがった屋根が天に向って細長く伸びている。

数年前にあまりに古くて素敵な外観を写真に収めていたら、中から神父さんが出てきて、あなたはクリスチャンですか?観光ですか?と聞かれ、観光ですと言うと、中に入ってもっと素晴らしい写真を撮ってもいいですよと導かれたことがあった。

中にはほんとうに素晴らしいステンドや、20メートルはありそうな豪華なパイプオルガンがあって言葉を失って見入ってしまった。

信者さんも数人いたが、皆さん僕を微笑ましくみてくれて、イギリスの懐の広さを見た気がして嬉しかった想い出がある。

そんなことを思い出しながら歩いていると携帯のバイブがポケットで震えだした。

だれだろう?

昼過ぎなので日本は深夜前でお客さんではないはずだ。

取り出し画面を見ると020から始まっているので、ロンドン市内からだ。

記憶をしていない番号なので、ドキドキしながら電話に出ると女性の声で、ディスイズ・フェルナンデス スピーキング・・・と続く。

以前にドールショーで会って一度自宅に行ったことがある婦人だ。

今回のドールショーにはそういえば出ていなかった・・・

ハワイユーなどと挨拶をしていると今から時間はないか?と聞かれた。

今からロイヤルホールに行くけど何か?と聞くと見せたいお人形があるから来ませんか?とのこと。

時計をみると2時半。

今からロイヤルホールを見て3時半頃でもいいなら行きますよ、と言うと待っているわー!と大きな声で電話を切られた。

一度しか行っていないし、そのときは旦那さんの車でドールショーの帰りにそのまま連れて行ってもらい、帰りはタクシーで帰ってきたので、どうやって行けばいいかわからない・・・

すぐにかけなおし、自力で行った事ないですよと言うとソーリーと謝りながら住所を教えてくれた。

手帳にメモをしてシーユーレイターと言い電話を切った。


ヒースローの近くで庭から続く牧場もあり、乗馬が趣味で馬もいるらしいが、前回は夜だったので姿を見る機会はなかった。

なにせ動物好きなので人形ももちろん楽しみだけど、今日なら牧場の動物達が見れるかもしれないと心が弾んできた。

早歩きでホールに到着すると、名刺を見せて1ポンドで入場する。

名刺がなくて、アンティークディーラーでなく一般のコレクターなら5ポンド払わないといけない。

僕は日本語の名刺しかないが、それでも通用する。

最近は毎週日曜日に開催されていたホテルアンティークフェアーも縮小が続き、ほとんどなくなってきたので、ロイヤルホールは出店業者がかなり増えた。

いつもどおり左周りで見だすと、いきなり顔見知りの婦人が店を出していた。

ひさしぶりと挨拶を交わしガラスケースを覗くと可愛いカメのエメラルドのブローチと魚のブローチ、馬のペンダントトップが目に入る。

頭の中はすでに動物園になっているのか・・・

そう思いながらもとにかく気に入ったので値段交渉をして頂いた。

足早に見て周るが他には目に飛び込んでくるものが無かった。

そう思い出口に近づいて来た所で可愛いテディベアが目に飛び込んできた・・・

もう頭はフェルナンデスの牧場に支配されている・・

確信してベアの価格を聞くとかなりお値打ちなので急ぎながらも値段交渉をしてカバンに入れても頭が出ているベアと共に会場を後にする。

早く行かないと日が暮れて見れなくなったら嫌なのでタクシーをつかまえて住所を伝える。

でも考えてみたらサマータイムなので日が暮れるのは8時過ぎだ。

嬉しくなり、今買った動物達をカバンから取り出し手に取りながらタクシーは走り出す。

みんな可愛い♪

ビクトリア駅を通り抜けると前に馬車が走っている。

警察官が馬に乗っているのはたまに見るけど、馬車はバッキンガム宮殿前で昔見ただけだ。

近づいてきたのでじっくり見ると、ハロッズと書いてある。

王室御用達のデパートで建物もとても素敵な名門中の名門。

しかし馬車まであるとは・・・

追い越すと、中に乗っている人はカーテンで見えなかったけど、馬車を操っている人はヒゲをつけていて、アルプスの少女ハイジに出てくるクララの馬車の運転手、ヨハンに似ている。

今度は馬と遭遇した。

動物に導かれている!と勝手に思い込み、タクシーは馬車を追い抜かしフェルナンデスの屋敷へと走り去る。


続く


続きは次回にお送りします。


皆さんご無沙汰していましたけどお元気ですか?


日航ホテルのオープンフェアーも遠方からも沢山のお客さんが来ていただき毎日楽しく賑やかにオープンすることができました。

本当に嬉しく感謝しています。

ありがとうございました。

そして終わってしばらくするとすぐに神戸大丸のイベントが始まりました。

そして今は大丸を優秀なスタッフに任せて抜け出し、京都アンティークフェアに出店しています。

大丸も沢山のお客さんが来ていただき、京都も今日は二日目でしたが天気が回復したこともあり沢山のお客様がご来場されました。

オープンしてすぐだからと油断して、カレーパンを食べていたらお客さんが来られて、朝ごはんを食べているときにすいませんと話しかけてこられました☆

でも実は朝ごはんではなく、朝は早朝にカツどんを食べ、カレーパンはお昼ご飯前のおやつだったのです^^

その後も次々とお客さんが来られて、残りの半分のカレーパンを食べたのは昼頃になる、嬉しい悲鳴をお腹の虫と共にあげました。


そして今回の神戸大丸の始まりは、なんとアンティークまねきねこ史上初の8週間連続のデパート催事のスタートだったのです☆

それが終わるのは8月16日・・・

今はまだ6月なので約二ヶ月間休み無しでイベントが続きます。

その間に野球の試合も4試合はあり、かなりハードなスケジュールで暑い夏を迎えますが、それだけ皆さんとお会いできる機会が増えますので、それを励みに楽しく頑張って行きたいと思います♪

なので皆さん、僕が夏バテをしないように励ましに、そして素敵なアンティーク達に会いに来て下さいね^^

またその途中にも日記を更新出来るように頑張ります♪

それでは皆さんと楽しい夏の想い出を作れるように楽しみにしていますので是非来て下さいね☆

お会いできるのを楽しみにしています♪

そして皆さんも暑さに負けずお元気でお過ごし下さい♪



明日の夜から神戸大丸に戻りますので是非神戸に来て下さいねー☆


それではまたー☆


今度、美輪明宏さんと楽屋でお会いしたお話を報告しますねー♪
皆さんに美輪さんのオーラをお届けしますのでお楽しみに☆

今年も庭の梅を収穫した店長でした☆


2010年05月20日
2010年5月今回の買い付け・・・


昨日のポートベローが終わり、今日はいよいよドールショーだ。

去年の11月に突然中止になり、20年以上続いていたドールショーが終わりを告げ、新たにオークション会社が主催となりスタートしたドールショー。

期待と不安が入り混じりながら、タクシーに乗り込む。

人形の館のクレアさんは入院されて出店しないし、今までのドールショーの主催者ブレンダはプライドが高く今回のショーには出ないと夕べに聞いた・・・

いったいどんなショーになるんだろう・・・

タウンホールに着くと、以前と同じように沢山の車が横つけにして、人形屋さんが荷物を降ろしている。

仲良しのグレンダが旦那さんと荷物を降ろしているのが見えると、大きい声でグッドモーニングと挨拶をする。

いつもの光景に心が躍り、期待感が膨らむ。

入り口で入場の手続きをすると1階の中が見えるが、みんなが荷物を運んでいるのにガラガラになっている・・・

入り口の係員が呆然としている僕に、ファーストフロアへどうぞ!と声をかけてくれた。

ロンドンでは1階がグランドフロアーで2階がファーストフロアという。

僕が聞き返して、ここには人形屋さんは出ないんですか?ともう一度確認すると、アイムソーリー・・・両手を広げる・・

そんな僕の横をグレンダが荷物をエレベーターに運びながら、ファーストフロアーだけなのよ・・と残念そうに教えてくれる・・・


今までのドールショーは1階のメインホールと入り口、地下のホール、バザーのような、可愛らしいおばあさん達が仕切る小部屋と人形達が並んでいた・・・

二階は逆に行ったことがない・・・

エレベーターで二階に行くとメインホールの三分の一ぐらいの小さいホールで顔なじみのメンバーが集っていた。

少なくても80店以上は出ていたのに、25店舗で精一杯の規模になっていた・・・

今までは全部見て歩くだけでも40分はかかっていたのが、今は10分もかからない広さだ・・・

ドールショーで毎回お人形の格好をして楽しみながら演出していたクレアさんが、体調を崩したのとほぼ同時に、ドールショーは突然終わりを告げ、その時に僕は初めて人形の館に招かれた。

象徴的な人の時代が終わるとそのイベントそのものが終わりを告げる。

日本のアンティークフェアでも同じことがあった・・・

お人形を観に来たのにショックと淋しさ、今までの思い出が頭を巡る。

そんな僕に後ろから声をかけてくた男性がいた。

デービッドだ。

カムデンパッセージでロンドンで一番大きくて素敵な人形店を開いていて、優しくてロンドン紳士らしく、僕は憧れていた。

奥さんをとても愛していて、いつも写真を撮っていたり、その写真を店に飾ったりしていた。

店の名前はイエスタデイ・チャイルド。

今はその場所にはお土産屋さんのような店に変わっている。

デービッドとはドールショーとドールオークションでしか今は会えない。

デービッドはいたんだ!

少し落ち込んでいた心が和らいだ。


気を取り直して見ようとするが、なんせ少ないのですぐに見渡せてお終いになる。


そんな僕を今度はサラが声をかけてくれた。

微笑みながらサラは、これでもみんな良い業者が集まっているし、せっかくだから楽しんでね♪と明るく話してくれた。

僕も笑みを返すと、一番端のスペースのテーブルが空いているのが目に入る。

サラに、ここは誰か来るの?と聞くと、ヒゲのお父さんと娘親子よ、と教えてくれた。

それで僕はすぐに思い出した。

地方から出てきて自慢のコレクションを持ってくる親子だ。

回っても空しくなるのでここで来るのを待とう。

毎回大きなお人形を2体は持ってきて、珍しい子も持ってくるので必ず何かご縁がある人だから。


すると大きな台車をひきながら親子が現れた。

グッドモーニング!息を切らしながら挨拶をしてきた。

大きい子はいますか?と尋ねると後は娘に運ばせるから君に先に見せてあげるよ、と言ってくれた。

ハワイユーなどと良いながら、箱から次々とお人形を出しては僕に渡してくれる。

大きい子と言ってるのに、ものすごく小さい子達が次々と出てきた。

パッキンを開けていくとみんな可愛い子ばかりだ。

手のひらに乗るサイズの子がずらりと並ぶとなんとも可愛い。

見ているうちにどんどん可愛くなってきて価格を聞きもらうことにした。

その様子をみんなが観にきた。

みんな僕が選んだ小さい子をみてベリーキュート、ラブリーなどと言い手に取る。

このジャパンボーイが決めたから大事に触ってね、とヒゲお父さんが声をかける。

みんな仲良し業者だから笑顔で話をしながら人形達を見る。

小さい子が入っていた箱から最後に出てきたのは、見たことがないとても小さなシャーリーテンプルだ。

状態もとてもいいのでそれも僕のカバンの横の床においていく。

とても小さくなったドールショーで、いつも大きい子ばかり探している僕も小さい子を選んでいる。

駄洒落のようだなと落ちをつけるとおかしくなってきた。

心が前向きになり明るくなってきた。

どんなことでも始まりがあり、終わりが来る。

これはどうしようもないことだし、自然の事。

今までの素敵な思い出と共に僕の心の中でいつまでも、小部屋のバザーのようなおばあちゃん連中は楽しく店を開いているし、ボスのようなおばあちゃんもキビキビしている。
カフェで自慢の人形を見せ合う婦人達の乙女のような姿。
その一瞬を共に過ごせたことだけでもものすごく幸運で幸せだ。

小さい子をカバンに入れてこれまた小さくなったカフェに寄りコーヒーとハンドメイドのレモンケーキを食べる。

そして今回は間に合わなかったが次回に分けていただく、サンドラにもらったとても可愛いゴーティエの写真をカバンから出し見ながらコーヒーを飲む。

すると正面に座っていた婦人が、ベーリーキュート!と声を出したので見ると、その写真がプリンタで印刷してある物だから、透けて向こうからも見えていたのだ。

見せてと言うので渡したら、オーマイガーと言いながら写真にキスをした。

僕がコレクションの写真を持ち歩き、それを眺めていると思っているんだ。

日本では間違いなく気持ち悪がられると思う。

最後に心も身体も温かくなった。

サンキューと言って席を立ち、小さなドールショーを後にする。

さようなら。素敵な素敵なドールショー・・・



続く


中篇は次回にお送りします


皆さんお元気ですか?


すっかり温かくなり、ようやく春が来たような気分になりましたね。

ロンドンはとても寒くてダウンジャケットとマフラーを離せない状態でした。


そして僕はアイスランドの火山の影響をかいくぐり無事に帰国が出来ました。


少し遅れていたらまだ今頃現地で待機ということになっていましたので、皆さんのおかげだと感謝しています。


帰国後翌日から始まりました、洋館フェアも沢山の人が来ていただいてほんとうにありがとうございました。

アーティストも毎日素敵な音楽を披露してくれましたし、料理長も美味しい料理を作ってくれました。ありがとうございました。

フェアが終わると昨日から難波高島屋のイベントが始まり、休むまもなく頑張っています。

でもおかげで時差ぼけする暇もないので、すっかり身体も日本の時間に戻りました^^

高島屋では横で岩手物産展も開催していてとても多くの人で賑わっています。

夕方になるとイカを焼くいい香りがすぐ横から来ますので、お腹の虫が鳴りっ放しです^^

皆さんも時間がありましたら、物産展も面白いし美味しいし、アンティークもありますので是非ご来場下さい。

ただ22日土曜日は、僕は洋館店、猫巴里にいますので、高島屋には行きませんのでご注意下さい。

逆に洋館フェアーに期間中に来れなかった人は、22日は12時から20時まで洋館店にいますので、ご遠慮なくお越し下さい♪

昼のランチと、夜のディナーの予約が入っていて一日いますし、新着商品も高島屋と洋館店に分かれてありますので見ごたえありますよ♪

そして高島屋の最終日も25日ですので京都北野天満宮に行って留守にします。

なので高島屋には22、25日以外は行きます。


そして高島屋が終わりますと、6月4日から日航ホテル大阪店がいよいよオープンします♪

地下1階で地下鉄心斎橋駅8番出口直結で分かり易いですよ。

上が日航ホテルですので遠方の方も宿泊してゆっくりできます♪

4日から8日までオープンフェアーを開催しますので皆さん是非お越し下さい♪

全品30%オフでお値打ちになりますし、今回は空クジ無しのアンパンマンガシャポン大会も充実の景品があります。

前回の神戸店ではバタバタしすぎて出来ませんでしたので今回はスタッフも沢山いますし、前回出来なかった人にはその分ももう一回していただきます♪

1等は2万円の商品券。2等は異人館レストラン猫巴里のフレンチフルコースの食事券です。

8分の1の確立で当たりますのでみなさん当てに来て下さい♪

招待状かもしくは合言葉、テンちゃんと言ってくださって、テンちゃんはいったい何者かを言ってもらえればばくじが引けますよ^^

良くホームページを読んで下さっていればわかると思います☆

僕ももちろんその期間中は行っていますし、今回の買い付けのアンティーク達も沢山集合しますので是非お越し下さい♪

高島屋、北野天満宮、日航ホテル大阪店で皆さんにお会いするのを楽しみにしています♪

それでは皆さんまだ朝晩の寒暖の差がありますので風邪などひかれないように気をつけてお過ごしくださいね。



時差ぼけはなおったけど、野球の試合も29日に迫り、なまった身体を戻さないとと少し焦る店長でした^^
バッティングセンターに行かないと・・・

それではまたー☆































2010年05月04日
今から12年ほど前の話・・・

今朝のロンドンもとても寒い。

朝6時にホテルを出てあまりの寒さにコートの襟を立てる。

ロンドンやパリの俳優さんが襟を立てるのはお洒落だけでなく、寒さ対策からきた偶然のお洒落なんだ・・・一人で納得しながらタクシーを探す。

タクシーが来て、ポートベローマーケットへ、と伝えて乗り込む。

土曜の朝はロンドンで一番規模が大きく有名な蚤の市から一日が始まる。


冬の朝なので街中は真っ暗で、黄色い街灯の明かりが昔の建物を照らし素敵な色に包まれている。

リージェントパークを通り抜けて、開店前のデパートなどを横切ると15分程で到着した。

早朝の暗闇の中まだ人は少ないが業者が早足でポートベローの坂を駆け抜けている。

僕はまず商品を探す前に、地下にあるイタリアンカフェの店に行き、朝ごはんを食べる。

あまり遅くなると人で一杯になるし、朝起きたらすぐにお腹がすいている事情もある。

ミルクたっぷりのホワイトコーヒーと、ベーコンエッグ&トーストを注文する。

パリではカフェオレで通用するが、ロンドンではホワイトコーヒーと言うといわゆるカフェオレが出てくる。

今日もいつものリズムで朝を迎えることが出来たので良い一日になりそうだ。

というのもポートベローは有名で観光化されているが、早朝はとても危険で強盗などが頻繁に出没する。

知り合いの業者も強盗に刺されたりして大怪我をしたことがあるので、緊張感を持って歩かないと危ない。

ロンドンに住んでいる人でもそんな目にあうのに、外国からやってきた人間ならなおさら気をつけないといけない。

そんな風に気を引き締めながらも、熱々のトーストに挟まれた半熟の卵とベーコンにかぶりつくと卵がとろりと落ちてきて、甘い味に目が完全に覚めてくる。

さぁ、これから頑張ろう!

表に出ると馴染みのお店があるギャラリーに入る。

半分以上はまだ店主も来ていないが、六時半ぐらいから開けている業者もいる。

グッドモーニング!ほとんどが知り合いの業者なので挨拶の連発だ。

いつも大きなプードル・チャーリーを連れているイギリス人の男性が元気に挨拶をしてくる。

チャーリーは名前を呼ぶと真っ黒で大きい身体をぶつけてくる。

日本ではあまりスタンダードプードルは見ないので最初は大きさにびっくりしたけど、もう五年ぐらいの付き合いになる。

この男性はどんな郊外のアンティークフェアーにもチャーリーを連れて行き、ほんとうに家族同然の存在だ。

日本ではなかなか制限があってできないけど・・

僕とも趣味があい、面白いものを揃えている。

今日は何があるかなと、ショーケースを覗き込む。

するととても綺麗な輝きをみせる、ローズカットのダイヤのリングが目に入る。

デザインはどうなっているのか見せてもらうと、なんと骸骨だ・・・

目にキラリとダイヤが入っているし頭の輪郭や、サイドなどにもローズカットが輝いていて、リング部分にも細かい装飾がされている。

男性は1890年頃の物でとても珍しいと興奮気味に話してきた。

昨日田舎のオークションで買ってきたばかりだよ!

値段を聞くとそこそこの価格だが、珍しくて一目ぼれしたので頂いた。

でも骸骨は、好き嫌いがハッキリするだろうな・・・そう考えながらも朝一に珍しい物に出会えて嬉しくなる。

時計を見ると七時前だ。

七時前にはポートベローの坂の一番下あたりの奥ばった所にある、ジュエリー専門店の婦人と待ち合わせている。

少ししか扱っていないが、ロンドンでは珍しい、オーストリア、ウイーンのジュエリーが買える貴重な存在だ。

チャーリーにバイバイとお別れをして夫人の店に向かう。


いつ来ても奥過ぎて1本筋を間違えたりするが、今日は迷わずに到着した。


いつも通りの甲高い声でグッドモーニングと挨拶をしてくる。

僕の顔を見ると、布に包まれているジュエリーケースを1つ1つ開けてくれる。

今日は良いものが入りましたか?

質問すると婦人は目を大きくして、ウイーンにいる娘が昨日戻ってきたのよ。

もうすぐしたら娘が良いものを持ってきてくれるわ。

娘さんがウイーンにいて、婦人もウイーン出身だから、向こうにルートがありオーストリアのジュエリーが入りやすいことは知っていたが、娘さんとは会ったことがない。

待っている間も1つ1つ包みの中からジュエリーを出す。

そのスピードはとても遅く、黙って出せば少しは早くなるのにずっと喋りっ放しなのだ・・・

半分ほど出したところに、透き通るような青い目をした女性が横の通路から入ってきた。

オー、マイドーター!

婦人とは全然似ていないお人形のような目をした美人な娘さんだった。

初めまして、と挨拶をすると、私は時間がないからとにかくこれを渡すのでゆっくり見て下さいね、と言いお母さんにホッペをあわすキスをして通路へと出て行った。

残念そうな僕の顔をみて婦人は、娘は若い頃の私にそっくりなのよーと笑顔で話す。

僕がおどけた表情をすると、今度若い頃の写真を見せるからとむきになっている。

そのジュエリーを早く見せて下さい!と言うと、オーソーリーと言いながらまたゆっくりと包みから出す。

すると見たことのない装飾をしたカメオが出てきた。

フレームがオーストリアンハンガリアン特有の細かい彫刻と、真っ赤なガーネットがグルリと埋め込んであり、下にも大きな石がぶら下がっている・・・これはすごい!

カメオ自身はそこそこの彫刻だがとにかくフレームが凄い。

もう1つの包みをあけると、またカメオで、今度は翡翠のような石がグルリと巻いてあり、下にはバロックパールが下がっている・・・これもすごい!

次の包みはなんと、オパールのカメオが真ん中で七色の輝きを放ちながら彫刻されていて、フレームもパールが巻いてありこんなのは見たこともない・・・

婦人のスローなペースでいつもはもっと早くとなるのに、今日は初めてもう少し余韻を味あわせてと言いたくなるぐらい圧倒される。

もう1つの包みはなんとネックレスだが、チェーンに全て彫刻とガーネットが入っていて、トップには天使や竜が彫刻されている・・・

真ん中にはカボッションの大きなガーネットが入っていてとても雰囲気があり、綺麗だ。

オーストリアンハンガリアンはルネッサンス様式(歴史主義的)で昔の建造物の入り口や壁などにある彫刻などをそのままジュエリーに細工してあるような、アンティークらしさがあり、僕は大好きだ。

今度の包みからはこれまた綺麗な彫刻のリングが出てきた・・・

これだけの数を集めるには大変な時間がかかりそうなのに、娘さんがウィーンから持ってきてくれてすぐに僕の目の前に集まっている。

そのあとも2点凄いのが出てきた。

全て一目惚れなので欲しいと伝え、価格もベタープライスでと頼んだ。

婦人はまた目を大きくして、あなただけに見せる為に娘に来させたのよ。あなたは約束を守るし、次はいつくるかと伝えてきっちり来てくれるから信頼してるし、好きなのよ・・・価格も無理なことは言わないわ。

だから今度写真を持ってくるからね・・・と意地悪そうに笑う。

娘さんならともかく、母親ほどの年齢の夫人には・・と言うと本気にしないでよ!と大笑いされた。

まとまったお金を払い、ウィーンのお宝をカバンに入れて、今度は二月の1週目に来ますと伝えると、また娘に頼んでおくからねーとウインクしながら笑顔をくれた。

まだ朝だけど、早くホテルに帰ってウィーンのお宝を並べてじっくりと眺めたい・・・

こんな気持ちになるのは初めてだ。

やはり骸骨が幸運を運んでくれたのだろう・・・

外に出ると再び警戒しながらポートベローの坂を上って行く。


続く


続きは次回にお送りします。


皆さんお元気ですか?

前回お知らせしたテレビ放映では、皆さんに様々な感想をいただきありがとうございました。

いつも良く着ているジャケットなのに、デジタルハイビジョンの効果なのかわからないけど、良い服着てとか、お洒落してなどの感想が多くておもしろかったです^^

明日はいよいよヨーロッパへ買い付けに出かけます。

関空の直行便が無くなり伊丹から成田に行かないといけないので朝5時起きですが、北野天満宮や大須観音などと同じですので大丈夫です。

今回も映画を沢山見て時差ぼけ対策をして頑張ってきます。

そして今回は主催者が変わって初めていくドールショー、飛行機のチケットが取れなくて、9日間になったおかげでいけることになった、競馬場で行なわれるビックアンティークフェアー、人形の館、今回買いつけ物語りで紹介した、オーストリアの婦人、様々なオークションなど、予定が盛り沢山です♪

なので皆さんに喜んでいただける出会いが沢山あると思いますので楽しみにしていて下さい。

帰国後すぐの翌日14日から行なわれる、洋館アンティークフェアーでかついで持って帰ってきたアンティーク達を披露しますし、ネットでもなるべく早く反映させますので楽しみに待ってて下さいね♪

フェアーではまた素晴らしいアーティストが毎日来てくれて1時3時の30分間に演奏会をしてくれます♪

僕の弾き語りは出来ないかもしれませんが、皆さん準備をしっかりしてくれています。

歌は毎日歌わないと声が出ないんですよ^^


そして食事も料理長が素敵なフレンチを準備してくれますのでお楽しみに♪

今はゴールデンウイーク中ですが、ゴールデンセールとして僕が日本に居ない間にネットでお人形のセールをします♪

特別プライスで表示しますので皆さん楽しみにしていて下さい♪

6月4日にはホテル日航大阪B1、ホワイトアベニューで日航ホテル大阪店もオープンする予定です♪

4日から5日間オープニングフェアーを開催する予定ですのでこちらもまた楽しみにしていて下さい。

詳しくはまたこちらでご案内しますのでよろしくお願いします。


それでは皆さん元気でお会いできることを楽しみにしています♪

風邪などひかないように気をつけましょうねー☆


今から洋服などの準備をする、呑気な店長でした。


頑張ってきますねー♪











2010年04月28日
皆さんお元気にお過ごしでしょうか?

今日、大須観音が終わりまして、今月のイベントは全て終了しました♪

ほんとうに沢山のお客様に恵まれ、充実の4月になりました♪ありがとうございました。

そして遅くなりましたけど、猫巴里のテレビ放送が明日、29日(木)10時55分。毎日放送・ぶらんちで取材模様が放映されます。

タレントの河嶋あみるさんが、猫巴里に先日取材で食事に来られた模様や、店内など猫巴里、洋館店の魅力が少しですが披露されると思います。

緊張した僕も出るかも知れませんが、そこは目をつむって観て頂いて、まねきねこ、猫巴里の様子を是非チェックして下さい。

そして僕は5日からいよいよ、ヨーロッパへ旅立ちます♪

火山噴火の影響もなく、素敵な出逢いを求めて頑張ってきます♪

出発前にこちらの日記で、買い付け物語の続きと帰国後翌日から始まります、年に2度開催の洋館フェアーのお知らせ、日航ホテル大阪店のオープン情報など、盛りだくさんでお伝えしますので、楽しみにしていて下さい♪

それでは皆さん5日以内にまたこちらでお会いしましょうねー♪

テレビ放映の速報でした☆

最近寝不足の店長でした。


2010年04月12日
今から約8年前の話・・・

今日のロンドンはとても天気が良く快晴だ。

だからと言ってこのまま晴天が夕方まで続くことはあまりないので、折りたたみ傘をカバンに入れてボンドストリートを歩き、サザビーズへと向かう。

次回のドールオークションのカタログが発売しているので、いち早く手に入れようとワクワクして歩く。

オークションの扉を開けると、ビクトリア期の絵画が並んでいた。

今日は絵画の下見会だ。

自分の家にはどう考えても入らない7.8メーターもあるような大きい絵画などがゆったりと並び、肖像画の貴婦人がこちらを向いて微笑んでいる。

日本家屋にはご縁がない絵画達を目にするだけでもお値打ちだ。などと心の中でつぶやく。

正面左側にカタログの見本が置いてある。

早速ドールカタログを手に取り、表紙をみると可愛い学校の教室に先生と生徒の人形が並んでいる。

素朴なフェルトの人形だが表紙を飾るということはすごい価格のセットに違いない。

中を開き表紙の説明を確認する。

なんとシュタイフの1920年頃のスクールセットで、教室、椅子と机、先生、生徒など全て揃っていてとても可愛い。

価格は£5000~£8000となっている。

シュタイフは、クマやぬいぐるみだけではなく、人形も昔に作っていたんだ・・・

欲しいのは山々だけど、予算がとても足りない。

ビスクドールと、ジュエリーだけで手一杯だ。

関心しながら、ページをめくっていく。


するとさすがはサザビーズ。ジュモーはもちろん、ブリュも2体も出ている。

その中でも一人特に目を引く印象的な子がいた。

文章を読んでみると、サークルドットブリュ、ハンドブロークン、ヘッド・レストレイションとある。

いわゆる手は割れて、頭は直しがあると言うことだ。

でも凄い目力で潤いのある表情をしている。

他のページを見てもカタログに写真が載っている子の中ではこの子以外は目に入らない。

写真に出ているのは3分の1ほどなので、来週にある下見会での出会いが楽しみだ♪

フロントでカタログを購入してまたボンドストリートへと歩き出す。

すぐ近くにアンティークマーケットがあるので、そこへ向かう。

途中でウインドーショッピングで賑わう通りを横切るが、このあたりはロンドンのファッションの発信元といわれる場所だけに、洗練された店舗が並んでいる。

全て100年以上の建物に、オレンジやピンクなどのカラフルな色の店舗のディスプレイが自然にマッチしていて不思議な感じがする。

その通りを横切るとこれまた立派な建物のアンティークマーケットが見えてくる。

1階と地下に約100店舗近くのアンティークショップが集まり、世界から業者や、コレクターが集うアンティーク好きの聖地みたいな所だ。

価格はオークションや、蚤の市などからすると割高で高価な物が多いが、手っ取り早く良いものを見たい人や、買いたい人にはもってこいの場所だ。

僕はその中でもお値打ちにしてくれる仲良しの業者さんに会いに行く。

今日は地下から入ろう。

地下に両替があり、日本円を手数料無しでポンドに換えてくれるので、とても良心的で便利な所がある。

両替を終え地下の一番奥の店舗で以前、地方のアンティークフェアーで出合ったイギリス人の夫人に出会う。

挨拶を交わしていると、横から白い衣装に身をかくしたアラブの人が現れた。

婦人は今は忙しいから後にして、と話すが時間が無いので今にして欲しいと返答している。


婦人は困った顔をして僕を見るが、良いですよと合図をすると、アラブ人から話を聞きだした。


すると黒いカバンの中から箱を取り出して、丁寧に包まれた紙の中から素晴らしい輝きを見せるブローチが現れた・・・

これはお祖父さんの形見で、こちらに引っ越してきて持ってきたが、資金が必要なので買ってくれないか?と言い出した。

婦人は手に取りルーペを取り出して細かくチェックを始めた。

婦人の店の扱うアイテムは小振りなジュエリーばかりなので、20センチ以上はあるこのブローチは合わないのではないかと、心の中で思っていた。

それは僕の心の中での希望と期待の願望でもあった。

アラブ人が取り出した瞬間に一目ぼれしていたのだ・・・

おそらくローズカットであろう、ダイアモンドと深緑のエメラルドとのコントラストが素晴らしく、何と言っても大きいサイズで目玉商品になる。

固唾を呑んで婦人のチェックを眺めていると、婦人と目が合った・・・

ニコッと笑みをかけてくれて、あなたは欲しいの?と聞いてきた。


きっと顔に思いっきり欲しいと書いてるぐらいのバレバレの表情をしていたんだろう・・

でもここで欲しいと言うと交渉の邪魔になると思い、ニコッと笑ってごまかした。

婦人はアラブ人にハウマッチ?と聞く。

すると£5000は欲しい、と言った。

婦人は£5000でオークションで売れても、写真撮影やカタログ代、手数料などを引かれると£4000になるし、そこまで上がる保障もないわね、と話す。

アラブ人はそれなら£4000でどうだと言った。

私はハッキリ言ってそれならいらない。£3000なら考えてもいいわよ。と言うとアラブ人は困った顔をして黙り込んだ・・

沈黙の中も僕は心の中で£4000でも欲しい!と叫んでいた。

婦人はその僕の顔をみて、この日本人のディーラーならきっと£3500で考えてくれるかもよ!と話し出した。

あなたはこんな大きなものが好きだったよね?と言ってきたのでドキドキしながら裏返った声でイエス!と言い、べリービューティフルと思わず言うと、無表情だったアラブ人がにこりと笑い、現金はあるのか?と聞いてきた。

あわててイエスプリーズと言うと婦人がまだこの人は売ると言ってないよと笑う。

アラブ人は、このブローチはあなたに譲ります、と言い僕に手渡す。

手に取ると意外と重みがあり、しっかりした作りだ。

近くで見ても素敵な色合いに変わりはなく、惚れ込むばかりだ・・・

婦人に、あなたの店に売りに来たのに、本当に僕が買ってもいいんですか?と念をおす。


婦人はたまたまこんな場面にあなたが居合わせたのは、ラッキーだったのよ、と言ってくれた。

僕は安心してお金を手渡すと、口数の少ないアラブ人は足早に立ち去った。

こんな買い方をしたのは初めてだ。

婦人は本当は私なら£3000で粘って、それでいいですと言うまでいらないと言い、買い取りが成立すると、自分のアイテムではないから知り合いの業者に£3300以上で転売するのよと話してくれた。

そしてその業者は海外のディーラーに£4000以上で売るのよと言ってくれた。

そうなると£5000近くになり、アラブ人の希望価格に近くなる。

と言うことは、アラブ人の値ふみはかなり正確だということだ・・・すごい!

やはり遺言なのか、勉強したのかわからないがきっちりと相場を調べてマーケットにやってきたんだと関心した。

さすがオープンなロンドンアンティーク市場だ。

ロンドンでは一般客もコレクターも業者も、同じオークションで売買ができる。

だから相場がきっちりとあり、情報もオープンなので、薄利で売りさばいたりしないと、暴利を稼いでいることもすぐにわかる。

まさにそれを物語る出会いだった。

もう、今日はこれでいい・・・

婦人にお礼を言い、ティーかコーヒーはいらないかと聞くと、アラブ人の気が変わらないうちにここから離れなさいと、おどけた表情で話した。

懐の大きい婦人だ・・・

サンキューと言って、本当に素早い足取りでマーケットを後にした。

アラブ人が戻ってくる前に・・・



続く




続きは次回にお送りします。


ほんとうにご無沙汰していましたけど、皆さんお元気でしょうか?

バレンタインの時期からかなり時間が経ち、もう4月も半ば、すっかり春になり、桜も散りかけていますね。

3月はイベントもあまりなく、ゆっくりできると思っていたら、色んな用事が山ほど現れ、すぐに四月が来て、阪急、芦屋大丸と連続デパート催事に突入しました。

明日で芦屋大丸は終わりますが、明後日からは西宮阪急とあと1週間続きます。

この連続催事の期間中も沢山の人がご来店されて、ほんとうに感謝感謝の毎日でした。


阪急では人が多すぎて歩けない程の人出で記念に写メを撮ったぐらいです^^


明日の芦屋大丸の最終日、そして西宮阪急でもまた皆さんにお会いできるのを楽しみにしています♪

西宮阪急が終わった後も北野天満宮、大須観音と続きますので、体力をつけて頑張りたいと思います。

そして西宮阪急の開催中の17日土曜日ですが、その日はまねきねこキャッツの試合が大阪であり、1時に終了してから向かいますので、おそらく早くて2時、遅くて3時には阪急に戻りますのでその日だけご注意下さい。

必ず勝利して、笑顔で売り場に戻ってきますので日焼けした僕の顔を見に来て下さい^^


それでは皆さん、季節の変わり目は体調を崩すことが多いですので、体調管理をしっかりして睡眠を良くとり、旬のものを沢山食べて元気に乗り越えましょう♪


話は変わりますが、洋館店の異人館レストラン猫巴里(ねこぱり)が水曜にテレビの取材を受けます。

放送日などがわかりましたらこちらでお知らせしますので皆さんチェックして下さいね♪

もしかしたら緊張した顔の僕が出るかもしれませんし、洋館店の二階からの眺望や店内の様子が出ると思いますのでお楽しみに♪


それではまたー☆

今からドキドキの店長でした






2010年02月12日
婦人がこれからディナーへと急いでいるので、他にも沢山気になる子達がいるが、トリステとゴーティエと部屋の入り口に立っていたブリュを1階にみんなで運び出した。

しかし婦人は長年収集してきて初めて尋ねてきた日本人に飛び切り可愛い子をピックアップされて、いかにも不機嫌そうにしているのが伝わってきた・・・

婦人がゴブランのソファに座りなおすと、シャム猫と珍しい犬がピョンと飛び跳ねて婦人の横に寄り添う。

それをみてラブリーと僕が言うと、眉間のしわが取れて微笑んでくれた。

そしてあなたはこの子達を全部連れて行く気なのか?と聞いてきた。

今日はご縁があることに、ロンドンに到着したばかりで、お金も何とか足りるんです。
そして何と言っても全て一目ぼれです、と話した。

「ゴーティエはいいけど、トリステとブリュは裸にするが、それでも連れて行く?」と言ってきた。

僕はどういう意味かわからないけど、うなずいた。

すると婦人は黙々とブリュの洋服を脱がしだした・・・

僕の横で息子さんが両手をあげてあきれたような顔をしている。

僕はそれをじっと眺めていると、婦人の想いが伝わってきた・・・

いつかは手放す時がくるのだけど、あまりにも突然の別れ・・

それならせめてこの子達が着ていた洋服を想い出にとっておこう・・・

そしてその姿を見て気が変わってくれたらいいな・・


「今日はそのブリュは連れて行きません」

すると婦人の手が止まり、横に居眠っていたシャム猫も目が開いてこちらを覗き込む。

そして眉間のしわが取れた穏やかな表情で「トリステとゴーティエはどうするの?」と聞いてきた。


「この子達の洋服を脱がさないで僕に託してくれるなら、連れて帰りたいです。」

「オッケー」と言うと婦人は後はこの子達に任せるからよろしくね、と言って迎えの車が待つ玄関へと歩き出した。

どうもありがとうございましたと声を掛けるとウインクを返してくれた。


心の中が安心感で満ちてきた。

息子さんに金額を確認して支払いを済まし、持ってきた大きいバッグにパッキンで丁寧に梱包してお人形達を包んでいく。

「またどうしても欲しくなったら電話してお伺いしてもいいですか?」と息子さんに話すと、もちろん良いですよと、親切に話してくれて、母はまだオークションで人形が出ると競に出かけて買いに行くほどの人形好きだから自分のお気に入りを手放すのはまだまだ抵抗があるんだ、と言った。

「でも歩くのもままならなくなってきたんだから、自分が元気なうちに手放していくと良いよと、最近は家族で話していて、そこに君が突然電話をくれたんだよ・・・不思議だったよ・・」

それを聞いて僕はやはり縁があったんだと納得した。

息子さんも娘さんも本当に良い人達だ。

お母さんを立てながらも全て手伝い、移動の際も腕を取り優しく介護をしている。

こうしてお母さんのコレクションも大切に、お母さんの思いも大事にして手伝ってくれている。

素敵な家族だ。


この素敵な家族に愛されてきたお人形達はきっと幸せだっただろう。

だから僕もその想いを大切にして次のオーナーとの橋渡しを努めよう。

そして幸せだったお人形達は次のオーナーも幸せに導くに違いない。

これがアンティークがGOOD LUCKと言われるいわれなのだから・・・


娘さんが出してくれた美味しい紅茶を飲み終わると、息子さんが地下鉄の駅までまた車で送ってくれると言ってくれた。

玄関を出て振り返ると白熱灯に照らされたステンドガラスが素敵に輝いていた。

娘さんが出てきてバイバイと手を振る後ろに、変わった犬がこちらを向いて、ワンとほえた。

バイバイと言う意味かそれとも早く帰れなのか分からないが初めて声を聞いた。

さようなら、人形の館。


つづく・・・



続きは次回にお届けします。



皆さんご無沙汰していましたけどお元気ですか?

弾丸買い付け旅行から、神戸店のフェアー、博多大丸、今は芦屋大丸とほぼ休み無しで駆け抜けてきましたのでなかなか更新できなくてすみませんでした。

往復に35時間かけて、滞在は約24時間の初めてのワンデイロンドンも無事に終え帰ってきましたけど、帰りの飛行機にもう少しで乗り遅れてしまう、ギリギリの大成功でした^^

地下鉄のワンデイトラベルカードを買い1日に8回も地下鉄を乗り降りしながらのドキドキ買い付け行程はまた買い付け物語でご紹介します♪

自分でもよくぞここまで・・・と褒めたくなる1日を過ごしましたが、後でゆっくりと考えてみると、渡航前に1日しかいないと、ロンドンの人達に伝えていたので沢山の人達に助けていただいたからの大成功だったと心から感謝しています。

そして帰国して翌日からの神戸店の創業20周年フェアーもそれは凄い混雑で、本当に嬉しかったのですが狭い店内で皆さんにご迷惑をおかけして、なかなか見れない方もいらして、残念ながら見ないままお帰りになられた方もおられました・・・

そして空クジ無しのガシャポンくじも出来なくてご迷惑をおかけしましたvv


次回は9月に開催する予定ですので、今回お越しになられてガシャポンくじが出来なかったお客様には次回、二回くじ引きをしていただけますので、是非次回はリベンジガシャポンをしに来て下さい♪

外れ無しで最高2万円の商品券が9分の1の確立で当たるアンパンマンガシャポンでとても楽しいんですよ♪

どれが当たりかはその日に決めますが今回は赤ちゃんマンにするつもりでした。

次回はホラーマンにします。

遠くは名古屋、東京などからも沢山かけつけていただいて、20周年のお祝いを頂いたり本当に嬉しい二日間を過ごせました。

そしてその次の日には博多へと出発しました。

博多では楽しい日々を過ごし、新たな出会いもあり父親はこんな素敵な街で育って来たんだなと感慨深く過ごせました。


博多から戻ってきてまたすぐに今度は芦屋大丸のイベント♪

初日から沢山の人が来てくれてこちらも嬉しい日々を過ごしています♪


あと3日間ですがまた皆さんとお会いできるのを楽しみにしています♪


芦屋が終わりますと、17日からは久しぶりの京都高島屋でのイベントが始まります。

その後は京都北野天満宮、1年ぶりの神戸骨董祭と楽しいイベントがてんこ盛りですので、アンティーク好きな皆さん!どしどしお越し下さい☆

僕は早寝早起きをして元気に皆さんとお会いできるように準備しておきますので、皆さんも元気な顔を見せて下さいね。

日曜日はバレンタインです♪


小中学校時代は当日に下駄箱に入ってないかなどドキドキしてその日を迎えていました^^

結局下駄箱などの妄想はもろくも砕け散り、母親と妹と近所のおばさんにもらって大好きなチョコレートを食べていました♪

それに比べて今日は義理チョコとは言え5個も頂き帰りの車でも美味しく食べながら帰ってきました。


今はしばらく歯の治療をしている最中なので、食べ過ぎて虫歯になっても先生が治してくれると安心して大好きなチョコレートをいただきたいと思います^^


皆さんも素敵なバレンタインをお過ごし下さい♪


それでは沢山のイベントで皆さんにお会いするのを心から楽しみにしています♪




チワワの天ちゃんには毒となるチョコレートをおすそ分け出来ないのが残念だけど、天ちゃんにばれないように美味しく食べている店長でした^^

余談ですが、去年の9月の神戸店のフェアーの初日に元千葉ロッテマリーンズのバレンタイン監督が試合前に神戸店に入ってきましたよ^^
アンティークが好きみたいで熱心に見てくれました♪
ボビーとサインもしてくれてカッコイイ監督でした☆
バレンタインで思い出した想い出話でした♪






















2010年01月14日
皆さんお元気でしょうか?

今朝、玄関ふき用の雑巾を外に干してあるんですが、この冬初めて凍っていました^^

温かい太平洋側の神戸でこの寒さなら北陸や東北、北海道の方はもっと厳しい寒さになっているでしょうね。


今は大阪のデパートでイベントを開催しています♪

昨日から阪神百貨店が始まり、梅田大丸と二ヶ所で同時開催しています。


僕は梅田大丸にいますので、御用の方は梅田大丸にお越し下さい♪


阪神も優秀なスタッフがいますし、骨董道具市も開催して楽しいイベントになっていますので是非御来店下さい♪

共に18日まで開催しています☆


その後は西宮阪急でイベントがあり、それが終わりますといよいよ年に一度の神戸店のフェアーがあります♪


今回は二日間だけの開催になりますが、前日にヨーロッパから帰国してまた新たな出会いのアンティーク達を連れて帰ってきます♪

西宮阪急が終わり3日間でヨーロッパから帰ってくる弾丸買い付け旅行ですが、元気に皆様にお会いできるように頑張ってきます♪

ロンドンはかなり寒くなっていて、今日ロンドンの友人からのメールによると大雪で交通機関にかなりの乱れが出ていると聞きました。

弾丸買い付けなので、もし飛行機などが遅れますと、フェアーに間に合わなくなりますが、お正月は大吉おみくじという幸運の年始なので、きっと大丈夫だとおもいます^^


そして神戸店のフェアーが終わりますと、2月3、4、5日に博多大丸のイベントに初出店します♪

僕の父は福岡出身で、母は鹿児島と僕はまさに九州男児と言うことになります^^

九州出身の両親が大阪で知り合ったので、僕は大阪育ちですが、九州への縁はとても強いんです☆

今回はその福岡での仕事となりますので、僕自身とても楽しみにしています♪

親戚も多いですし、僕は子供の頃から南海沿線に住んでいましたので、野球は阪神ではなく、南海ホークスの大ファンでした☆

その南海ホークスも今は福岡ソフトバンクホークスとなり、九州の人気チームとなっています♪

20年前に福岡にホークスが行ってからももちろんホークスファンです♪

今僕が監督兼選手で頑張っているまねきねこキャッツのユニフォームも昔の南海ホークスのデザインで緑色のチームカラーです♪


博多は食べ物も美味しいですし、お人形のファンも多いのでまた素敵な出会いがあると楽しみにしています♪


自分自身が福岡に行くのは約4年ぶりです☆

父の実家に行っておじいちゃんとおばあちゃんのお墓参りに行った以来です。

そのときは新幹線で行きましたが、今回はフェリーで向かいます♪

なので車に沢山のアンティーク達を詰め込んで行きますので、アンティークジュエリーとドールの大好きな九州の方は是非お越し下さい♪


それでは皆さん、まだまだ寒い日が続きますが着膨れなどを気にせず、温かい格好をして身体を冷やさないようにしてこの冬を乗り越えましょう♪

僕も最近はヒートテックのズボン下を必ず履いて出かけています^^

一度着ると離せません^^


15日の夕方には日食もありますので、チャンスがあれば温かい格好で見ようと思っています♪

去年日本中が大騒ぎになった日食のときは、神戸の生田神社が昼間に暗くなり、幻想的な世界を見ましたので今回も楽しみにしています♪


それでは皆さん、まだまだ続きます梅田大丸、阪神、西宮阪急、神戸店、博多大丸でお会いするのを楽しみにしています♪


是非お越し下さいね♪


買い付け物語は次回お送りします☆



15日は明日だ!と手帳を見て今更びっくりしている店長でした^^

その時間はデパートを抜け出して屋上か何処かに行っていると思いますのでお許し下さいね・・・4時半から5時ぐらいです・・・




2010年01月03日
息子さんの車で20分ぐらい走ると、クレアさんの自宅に到着した。

郊外らしく、19時前の通勤渋滞で反対側の道路はかなり込んでいた。

真っ暗の中で、白い洋館が見えた。

車を前までつけると、目の前に100年以上は経つ素敵な洋館の窓から黄色い明かりが漏れている。

ドアの上には綺麗なステンドガラスがはられていて、ドーム型に弧を描いている。

息子さんに導かれて玄関に入ると、廊下の通路に沢山のダンボールが積まれている。

奥に階段が見えているが、そこにはお人形がずらりと並んで、手招きしてくれているみたいだ。

左側の応接室に招かれると、シャムネコを抱いたクレアさんが大きいゴブランのソファに座っていた。

足元には毛がほとんど無い珍しい種類の小型犬が寝ている。

ハローと声をかけられると、大きい子なら2メーター近い子も二階にいるわよ、と話し出した。

そうか、時間が遅いから、手早くしないといけないんだ。

見せて下さい、と言うと、フラフラした足取りで立とうとすると娘さんがクレアさんの腕を組み、応接室の隣の部屋に招かれた。

20畳ぐらいの大きさだが、素敵な衝立の奥にはざっと見て100体以上は並べてある。

中には見たことがある子もいたので、きっと1階だしドールショー用のお人形をこの部屋に集めているんだろう。

この子も大きい子だけど、どうですか?と何体も声をかけてくれるが、好きな顔の子はいないので、3回くらいノー、と返事をすると、では二階へ行きましょうと、二階へ向かった。

二階へと上る階段の通路にも全てテディベアーやお人形が並んでいる。

二階の一番手前の部屋は、格子がついていて金庫のような扉になっている。

そこを通過して一番奥の寝室に2メーター近い子がいるからと案内された。

FGなのよ、と聞いてどんなゴーティエなんだろう・・・と考えていると、クレアさんのベッドの横に、大人の女性のリアルな人形が座っている。

マネキンタイプだ・・・

いくらFGが好きな僕でも、このタイプは・・・ひょっとしてFGの大きい子と言うのはこれだけでベベドールの普通のタイプはないのでは・・・と不安になってきた。

ベベドールは?と言うと。

1体いるわよ、と最初に見た格子のついた部屋に向かい、息子さんに鍵を渡し開けさせた。

凄い子達がいるような予感がして、寒いのもあるがゾクゾクしてきた。

扉をあけると信じられない光景が・・・

20畳はある部屋に全てベベドールで、100体以上が立ったり座ったりしていてこちらをみている・・・

一番奥にはジュモートリステが2体並んで悲しげな表情をしている。

そしてなんと一番手前の左側にはブリュ・ジュンがスタンドに立てられて床からこちらをみていた・・・

そしてその反対側の右側には、とても大きいFGがこちらを見ている。

声を失っていると、クレアさんが、このFGが大きい子よと話しかけてきた。

もちろんその子も頂きたいですが、奥のトリステは譲っていただけませんか?と話すと、クレアさんの表情が固くなり、一度見てみてごらんなさい、と言って息子さんに近くに持ってこさせた。

近くで見ると、とても素晴らしい焼きで憂いのある表情をしている。

じっと眺めていると、クレアさんがこっちにも大きい子がいるわ、と話して向かいの部屋の鍵も開けさせてドアが開いた。

なんとその部屋にも同じような数のお人形が・・・

ドールショーでもこんな数を見たことがない・・・


1階には3部屋、2階はドアを数えると、7部屋はある・・・

階段や入り口通路にもぎっしりとお人形が並ぶ。

応接室には、チラッとしか見てないが、ガラス棚の中に、小さいミニョネットなどのミニビスクドールや、ビスクキューピーなどが100体以上は並んでいた・・

1部屋100体としても1000体はいるということになる・・・信じられない・・・

圧倒されていると、この大きいジャーマンドールはどう?

今度は90センチくらいのお人形を薦めてくる。

信じられない状況にボーっとして生返事をすると、今夜はディナーの約束があるのよ、と言われた。

急がないと。

そう思いながらも、物凄い数のお人形達に圧倒されて、鳥肌が立ってきた・・・

遠い日本から、イギリスに来てその日の夜に、ロンドン郊外の来たことがない家に自分はいる・・・出会いと縁は本当に不思議だ・・・

感激しながらもお人形を眺める。



続く



あけましておめでとうございます。

今年もどうぞよろしくお願いします。

今年も皆さんと共に、素敵な出会いを楽しんでいけますように願っています。


今年は、除夜の鐘を二回ついて、新年の感謝と幸福をお願いしてきました。


そして生田神社さんのおみくじは大吉でした。

お正月のおみくじで大吉は初めてなので、今年もきっと良い年になること間違い無しと、前向きなお正月を過ごしました^^

皆さんはどうでしたでしょうか?

今日3日からは、明日から始まる西宮阪急のイベント準備があります。

明日からいよいよ今年のスタートとして、初売りになりますので皆さん是非御来店下さい。


時代雑貨バザールですので、アンティークジュエリーとドールはもちろん、家具、骨董など沢山のアンティーク達が勢揃いしますので楽しいイベント間違い無しですよ^^

2010年になり最初のイベントで皆さんにお会いできるのを楽しみにしています♪

それではそろそろ搬入に出かけてきます☆

今年もまねきねこへのご愛顧、よろしくお願いします。



久しぶりに凧揚げをした店長でした。
2009年12月24日
先月11月の買い付けのはなし・・・

今回の買い付けは、出発前にロンドンのブレンダ女史からのメールで気分が落ち込んでいた・・

何年も開催されていたドールショーが開催されないかもしれないとの、長文メールが出発10日前に届いた。

ブレンダが代表として、世界からお人形店が集合する素敵なイベントを長年運営してきたのに、こんなに急に中止になるとは思いもしなかった・・

やはり世界同時不況の波が、ドールショーにも襲い掛かってきたのだろうか・・・

それでもかすかな望みを抱いて、ロンドンへと旅立った。

そしてロンドン到着後、いつものようにすぐに、アンティークマーケットに向かう。

両替もあるが、今回はグレンダと約束をしていた。

ブレンダ女史とはもちろん別人で、ドールショーにも出店しているし、とにかく優しくて、お人形への愛情はロンドン1番のような気がする。

夕方5時に到着して再会すると、いつものように、両方のホッペをあわせるキスのような挨拶をしてきた。

何回しても恥ずかしい・・

そして早速ドールショーの話を持ちかけると、グレンダもガッカリしたような表情をしてオーマイゴットとつぶやく・・・

やっぱり無いんだ・・

僕もがっかりしていると、グレンダは主催者は変わるけどオークション会社がバックアップして、新たなドールショーを開催する動きもあるのよ、と話してくれた。


それは良かったと返事をするが、今回は間違いなく無いし、前回のドールショーで、名前は知らないが高齢の婦人と11月のドールショーで、ある人形の事での約束を交わしていたのに、その約束を果たせないのが残念だと説明をした。

グレンダはどんな感じの人?と聞いてきたので、出店場所と特徴を話した。

すると、それは多分クレアさんだと思うわ!と笑顔で話してくれて、電話番号も知っているからすぐにかけてあげる!と地下から1階に飛び出して行った。

電波が入らないのかな・・

グレンダが行った後もそんなことをつぶやきながら、気分は落ち込んだまま。

ブレンダが帰ってきて、クレアは留守だったけど、息子さんにはつながって、もうすぐ帰ってくると言ってたから、あとで電話して話せばいいのよ、と電話番号を紙に書いてくれて手渡してくれた。

本当に親切な人だ。

ドールショーでもいつも僕の沢山の荷物を預かってくれるし、怒ったところなんか見たこともない。

グレンダのお人形は全てかわいくコーディネートされていて、全ての物や人に愛情を注いで生活しているのだろう。

グレンダと別れてホテルへと帰る。

部屋に到着すると、せっかく電話番号を聞いたので電話をかけてみる。

初めて電話をかけるのは緊張するし、元来苦手なので、本当はかけたくないが、グレンダが僕の為に頑張ってくれたのだから思い切ってみた。

すると聞き覚えのある声の婦人が電話に出た。

息子さんから話は聞いていたようで、日本人の僕だと言うのはわかってくれていた。

ただ耳が遠くてかなりの大声で何度も話さないと会話にならないので大変だ。

前回のドールショーでのお約束は覚えていますか?

なんの人形がほしいの?

と会話もすれ違う・・・

何度言っても、

何の人形を探しているのか?

もうこれは、ストレートに言ってしまおうと、

ゴーティエ、ブリュジュン、ウォンテッド・・・と伝える

あなたは大きい子が好きだったね・・・なんと僕の事はわかってくれていたのだ!

約束のことは何にも言わないけど・・・

とても大きいFGが1体いるわ。

僕はびっくりした・・

約束とはシャーリーテンプルの事で、そんな高価なお人形など、ドールショーにも持ってきたことがないので、まさかの展開だ・・

僕はすかさず今からすぐにお伺いしてもいいですか?と話すと、クレアさんは

どこからくるの?

ビクトリアからです、と伝えると、地下鉄で40分はかかるわよとのこと。


今すぐに出れば6時半には行けると思いますのでお伺いしてもいいですか?ともう一度お願いする。

クレアさんは、少しの沈黙の後、それでは6時半に駅に行きましょうと言ってくれた。

電話を切り、荷物もそのままに、時差ぼけでだるい身体も、思いもしなかった出会いとの興奮でだるさも吹き飛んでいった。


ビクトリア駅に着くと通勤時間で人でごった返していた。


この時間に地下鉄に乗るのは久しぶりだが混雑がすごい。

到着駅を確認してチケットを販売機で購入する。

なんと約千円もする!

5ポンド以上もする券を買ったのは初めてだ。

値上がりしたとは聞いていたがこんなに高いとは

これは頻繁に使う人は大変だ。

近くならタクシーの方がお得だと言うのは本当だった。


電車に乗るとギュウギュウ詰めになりながらも、これからの出会いに心がときめいてくる。

金曜の夜といえば、ロンドンではレストランもいっぱいになり、休日前夜の大切な夜になる。

そんな時間に、日本から来た業者が突然電話をかけてきて、すぐに尋ねてくるなんて、考えてみたら良く了承してくれたもんだ・・・

ほんとうに嬉しいけど、悪い気がしてきた。

でももしかしたら駅には警戒して来てないかもしれない・・・

もしそうだとしても仕方ない。

そんなことを考えながらも心の奥ではワクワクしている。


駅に到着してエスカレーターを上がっていく。

終点に近い駅なので人も少ない。

改札を出ると見たことがない、若い女性が僕のほうを見ている。

ミスターサカイ?

イエスと言うと、兄が車で待っているから付いて来て、と歩き出す。

外に出ると駅の出口になんと靴屋さんがある。

それも素敵な皮靴が沢山並んでいて、物凄く安い。

びっくりしていたら、こっちよ!とせかされた。

駅のロータリーを渡ると、ここでしばらく待ちましょうと言ってくれた。

大きい回転交差点で、一度向こうに行くと、なかなか帰って来れないのよ・・・と嘆いている。

時間を見ると夜の6時半を過ぎている。

お母さんはどうしたの?などやぼな話はしないほうが良さそうだ。

きっと家に連れて行ってくれるに違いない。


兄弟まで巻き込んでしまい申し訳ない気分だが、こんな遠いところまで来て、イギリス人の家に今まさに招かれようとしている。


ドールショーは無くなったけど、まさかこんな展開になるとは・・・


出発前に店長日記に、色々な変更があるらしいけど、これも吉兆だと思い・・・と書いたがまさに言霊になった!


お兄さんがようやく到着して、車から降りて来てくれた。

挨拶を交わすとさぁどうぞ、と後部座席に乗り込んだ。



今から行くクレアさんのお家にはいったいどんな子達が待っているのだろう・・・


大きいゴーティエがいるのは間違いない。


ドールショーには出したことがない、コレクションが沢山あるのだろうか・・・

スピードを上げて走る車中から、ロンドン郊外の住宅街の明かりを見つめながら心を弾ませる・・・・


続く



続きは次回にお送りします。



皆さんお元気でしょうか?


今日はクリスマスイブ。


ほんとうに12月は師走と言う通り、あっという間に過ぎ去っていきました。

今年もあと1週間。

デパートのイベントもあり、今回は年賀状も全く手がつけてない状態です・・


みなさん、今年は遅くなりますことを先にお詫びしておきます。すいません。


明日は今年最後の骨董市、終い天神さんです。

2月の梅花祭と同じように人が多くて賑わう日なので、何とか天気になって楽しい市になることを願います。


僕も今年最後のおみくじをひきたいと思います。


いつも店出しの前にお参りをするのですが、天満宮のおみくじは100円と安いのに、良い紙でいつもいいアドバイスをくれるのです。

そして明後日からは今年最後のデパート催事、梅田大丸のイベントが始まります。

明日の天満宮が終われば、その足で大丸に荷物を運びますので、忙しくなりますが、年末の渋滞もなくスムーズに到着が出来て無事に店出しが出来るように願いながら頑張ります。


先日の芦屋大丸では、また沢山のお客さんが来て頂いて本当に忙しく、感謝の毎日でした。

ありがとうございました。


名古屋大須観音でも皆さんお越しいただいて、素敵な一日になりました。


とても寒い日になりましたので、ほとんどの業者さんがいつもよりも早く終い始めて、僕も3時半頃から片付け始めました。

ほとんどの荷物を車に積み込み、後はごみ拾いをして忘れ物がないか点検していると、僕の後ろの店の前に、見覚えのある男性が立っていた・・・

名前を呼ぶと気がつかないので、もう一度大きい声で呼ぶと、こちらをみてあれ?という表情をした後こちらに来て、僕だとわかり、やっと会えたよー!と手を握ってきました。

僕が大須に初めて来たのは18年程前になりますが、その当時から毎月のように店に来てくれていたお客さんだったのです。

大切な奥さんに良いものがないかと、珍しいアンティークを探しに来ておられました。

まだ半分雑貨を並べている(ほとんどガラクタですが)時期で、少しだけアンティークジュエリーを持っていってました。

その方は自分自身も西洋アンティークが大好きなので、良いものがあれば自分の物のように喜んでみてくれていました。

まだ高い物はほとんど持っていないときに、初めて骨董市で20万円のジュエリーを買っていただいて、物凄く嬉しかったことを覚えています。

若い僕を育ててくれていたのではないかと、今でも思っています。

そして僕が関西のデパート催事で忙しくなり大須にあまり行けなくなってから、5、6年が経ちますがそれと同時にその方もあまり来なくなりました。

大体毎月のように来られていたので、体調でも悪いのかなと心配していました。

そんな心配があったので、会えたことは本当に嬉しく、感激しました。

君に会ってパワーをもらいたかったんだよ!と話してくれました。

5年間、脊髄の神経の病気や、心臓の病気とあちこちと悪くなり、ようやく出てくることが出来たと聞いて、知らなくて本当にすいません、と謝ると、君からいつももらっているハガキなどを妻が病院にも持ってきてくれてたから、君も頑張っているから、僕もがんばらないかんと思ってたよ。と嬉しいことを言ってくれました。


長い間手を握っていたら、通る人達がジロジロと見出しましたが、そんなことは全然気にならなく、再会をお互いに喜んでいました。

42歳の僕と70歳過ぎの男同士で、年齢を超えた友情のような絆を感じました。


僕のパワーを精一杯送りますから、元気を出して来年は良い年にしましょうね!と言うと、ありがとう!今度会えるときはもっと元気になって、素敵なアンティークを見れるようになるよ!と話して再会を約束して別れました。


本当に嬉しい一日になりました。

ただその翌日、ほんとに全てのパワーを吸い取られたのか、風邪気味になってしまいました^^

でも熱が出ることも無く、なんとか大丈夫です。


みなさんも体調に気をつけて、元気で年末を迎えて下さいね。

今年最後の骨董市とデパートでお会いできるのを楽しみにしています♪


それではまた☆


美輪さんのディナーショーで一番前の席で美輪さんパワーを頂いた店長でした。


メリークリスマス☆☆☆















2009年12月17日
僕が23才のとき、初めてのパリへの買い付け 終編


部屋に戻り、すぐにアキラに電話をかける。

今日はストで大変だったんですよ!

なぜ知らせてくれなかったんですか!?

するとアキラは、パリでは日本とは違い、予告無しにストライキをするんですよ・・・

ほんとかどうかわからないけど、そう言われたら何にも言えない・・・

とにかく無事でなによりです。

その通りなので、もう何も言わずにサヨナラを言い電話を切った。


落ち着きを取り戻すと、お腹の虫が鳴り出した。

明日はストが解消されていれば、蚤の市もあるし、腹ごしらえをしておかないと、と筋肉痛の重たい足をあげ、外へとくりだした。


その日の夜は、深い眠りにすぐに入り、朝の目ざまし時計の音が、すぐに鳴ったような気がしながら、目が覚めた。

簡単な朝食を取り、ホテルを出て地下鉄の駅へと向かう。

入り口は開いていて、昨日の騒動は遥か昔のことのように感じるぐらい正常に機能している。

今日は記念すべき、初めての買い付けの日だ!

気合が入ってくる。

高校野球の時の打席に入る前の緊張感のような、ドキドキワクワク感に似ている。

モントレイユの駅に着くと、みんなゾロゾロと同じ方向に歩き出す。

みんな市に向かうようなので、迷わなくていい。

するとすぐに沢山の店が見えてきた。

新しい衣料品、古着、ガラクタが所狭しと並んでいる・・

広い1本の道に、見えなくなるところまでずっと店が続いている。

これは凄い!

アンティークの店は全部見てまわるぞ!と心に誓う。

10件目ぐらいの店でかなり古そうで、形も良い置時計を見つけた。

価格を聞くと2200フラン。

1フラン22円として4万円代か・・・

予算が合わないので、時計を置き行こうとすると、店主が早口のフランス語で何か言っている。

そして僕の電卓を取ると、1000フランと押してどうだと言ってきた。

何も言ってないのに半額以下だ・・

それでも置時計で2万台はやはり高いので、メルシーと言って離れようとすると、もう一度電卓を奪い取り、いくらなら買うんだ!みたいな事を言って数字を押せと言う・・・

圧倒されながらも、頭で計算して500ならと見せると、600でどうだ?とニッコリ笑顔で電卓を押してきた・・・

そういえば地球の歩き方に、パリでは値引き交渉次第で、半額になることも・・と書いてあった。

しかし値切っていないのにここまでとは・・

お金を渡すと、メルシーと更に笑顔で時計を受け取った。

本ではロンドンでは1割がやっとだ、ともかいてあったので、人間性というか土地柄というか、とにかく駆け引きとはこういうことなんだと、手ごたえをつかんだ。

値切らなくても、帰るフリをすれば安くなるんだ。

その後もその調子で、古着、アンティークドレス、アクセサリーなどお手頃な物を沢山見つけて、半額以下で買うことが出来た。

荷物を沢山持って帰ろうとしたら、フランス人ではない外国の婦人が、4、5人の男に囲まれて笑いながら話していた。

何か変だなと歩きながらみていると、後ろの男がその婦人のカバンからカメラなどを盗んでいる・・・

話すフリをしながらスリをする集団だ!

これも本に書いてあった!

僕の隣にいた店主も見ていたので、指をさしゼスチャーで泥棒だから助けてあげようと言うと、おまえが刺されるぞみたいな、ゼスチャーをされた・・・

ポリスにでも言わない限りこれだけの人の多さの中ではどうしょうもないよ・・・

そんな感じのことを言われた・・・

怖い国だ・・・

日本なら白昼に骨董市で見つけたら、どうにか大声を出せば逃げて行ったりするだろうに・・・やはり日本は治安が良い。

婦人がかわいそうに思いながらも、これもお国柄なのか・・と納得するしかない。

もう一度振り返り見ると、もう男達はいなかった・・・

次のターゲットを見つけに行ったのか・・

昨日といい、今日といいパリの光と影を見た。

西洋アンティークは西洋にしかないが、日本の文化はやはり素晴らしい。

何かの本でみたが、外に出ると日本の良さがわかるとあったが、その通りだ。


地下鉄にのり、沢山の荷物をホテルに一度置きに行く。

次に行くクリニャンクールはホテルから近いから便利だ。

初めてのパリ。

まだ二日目でこの濃い日々を過ごした。

教訓でもあり、どうしようもない文化の隔たりなど、憧れの花の都パリの裏側を見て、ショックもあったけど、最初にこれだけの経験ができたことは、今後につながるだろう・・・

しんみりしながら、またホテルを飛び出す・・・


続く


次回は今年の11月の買い付け物語をお送りします。



皆さんお元気ですか?

今は名古屋のホテルから日記を書いています。

便利なもので、パソコンさえ持っていけばどこでも書けるので素晴らしいことです。

明日は早朝から骨董市がありますが、ホテルの窓から市が見えるすぐ横にホテルがあり、これまたとても便利です。


さっき、東海地方で地震があったということですが、ほとんど揺れは感じませんでした。


大事に至らなければいいのですが、阪神大震災といい、寒い時期に大地が揺れるような気がします。


お人形をお持ちの方は、スタンドにだけは立たせないで下さいね。

震災ではスタンドに立ててコレクションをされている方でお人形が飛んで行き、割れてしまった場合が多かったのです。


僕の店は全員座らせていましたが、全員無事でした。


スタンドは不安定なので、撮影や、遊ぶときだけ使用して、普段は使わないのがベターです。


火曜まで開催した、芦屋大丸のイベントでは皆さん沢山来て頂き、新たな出会いもあり、大成功に終わりました。

ありがとうございました。


明日はどんな出会いがあるか楽しみにしています♪


そして日曜はいよいよ美輪明宏さんのディナーショーもあります♪


今回は月曜にロンドンに行かないといけない用事がありましたので、その場合は早朝に美輪さんも宿泊のホテルを出発しないといけなくて、美輪さんに遭遇や、バンドの水野さんとの再会も出来ないところでしたが、飛行機のキャンセル待ちが取れなくなりましたので、またチャンスがあるかもしれません♪

ロンドンへはオークションで落札したお人形を1泊で引き取りに行くつもりでした。

ロンドンの有名オークションでは、梱包と配送を頼めば、サイズにもよりますが、今回は20万ほどかかるところでした。

僕が取りに行けば、安全だし、費用も往復で8万円で行けるんです^^

5体ほどいますので割れば経費もわずかですし、皆さんにもお安く提供できるという利点があります。

まして今回はマイレージが貯まっていて燃油代の2万円だけで行けます。

テレビでタレントがよくする、1泊3日の弾丸ツアーで大変ですが、頑張っていくつもりでしたので残念です。

でも1月にチケットを確保できましたので、みなさんまた連れて帰ってきたらこちらでも披露しますので楽しみにしていてください♪


とても珍しいお人形を落札できましたので♪

見たこと無い超ビッグなテディベアーも^^


それでは皆様、明日はもっと冷え込むそうなので、温かくして過ごしてくださいね♪

それではまたお会いするのを楽しみにしています♪


僕はストーブ、ヤカンも用意して、温かいラーメンやコーヒーを飲みながら店出しができるように準備万端なのでご安心下さい♪


おやすみなさい☆


今から入浴剤を入れてお風呂に入る店長でした♪





2009年12月09日
僕が23歳の頃、初めてパリへと旅した話の後編・・・

地図を片手に、足早にホテルへの長い道のりを歩き出す。

道を1本でも間違うと、大変なことになるので、通りで大きい交差点がある度に、通りの名称を確認する。


ただ1つ幸運なのは、今はサマータイムだ。

夜9時過ぎまで明るいので、5時間以上かかったとしてもまだ明るいだろう。

本にも書いてあったが、パリの治安はロンドンに比べると悪いらしい。

裏通りや、洗濯物を干してある区域は気をつけないといけないと書いてあった。

パリでは条例で、道から見えるところに洗濯物を干してはいけないらしいので、それを堂々と干すところは、危ないところだと・・

パリの人は大変だ・・

どうやって洗濯物を干すのだろか・・・

そんなことを考えながらもただひたすら歩く。

高校野球で鍛えていたことがこんなところで役に立つ。

足や体力は全然問題なく、ただ不安な気持ちがあるだけだ・・

足早に歩いているのは僕だけではなく、もちろんみんな困っているので僕の横も4、5人は同じように歩いている。

交通手段がないから歩くしかない。

僕は早歩きなので、日本では歩いていても抜かれることはないのだが、気にしてみればさっきからどんどん抜かれている。

僕と同じ、歩数なのに・・・

そうか・・・足の長さが違うんだ。

同じだけ腕を振り、スピードも変わらないはずが1歩の間隔が違うから10歩歩けばかなり差が出る。

こればかりはどうしようもない事なので気にせず、ひたすら歩く。


これがストなどではなく、普通の散歩なら景色を楽しみながら、楽しい散歩になるのに、僕を含め周りの人も笑顔のない、厳しい散歩だ。

時計を見ると2時間も経っていた。

場所を再確認すると、ホテルまでの地図上の距離はまだ半分も来ていない・・

かなりの早足で来たから、半分は来ているかもと淡い期待があったが、甘かった・・・

気を取り直し、また歩き出す。

市街地をずっと歩いてきたが、公園のような広い通りに出る。

セントラルパークのようなところかな・・・

車や人が急に減った。

時計を見ると18時を過ぎている。

こんな道ならサマータイムでなければ、薄暗いな。

そう思いながら、歩いていると前から、何にも持っていない手ぶらの黒人が歩いてきた。

僕をはじめ、旅行者はみんな地図を片手に歩いているし、仕事の人はカバンなどを持ち、手ぶらの人は、このストの非常事態にはあまりみなかった。

そう考えながらすれ違うと、僕の全身を見ていた。

身体はかなり大きく2メートルはありそうだしガッチリしている。


目つきが違うし手ぶらだったので、怪しかったが,すれ違っただけで済んだ。


それにしてもこの公園の通りは人が少ない。

横からも人は来ないし、僕の前に、僕を追い抜かした人が5人ぐらい見えるだけだ。

後ろはどうだろう・・

振り返ると、さっきの黒人が少し離れて僕の方向に歩いてきている・・・

目が合いドキッとした・・・すれ違ったはずなのに戻ってきているのはおかしすぎる・・

それも3分ほど前だし、かなりの早足で歩いているので、だいぶ過ぎてからこちらに方向転換したんだろう・・・

横にはだれもいないし、後ろには20メートルぐらい離れて黒人だけ。

前の人は200メートルは離れている。

やばい・・・

もう一度後ろを見ると、さっきより距離が縮まっている・・

僕が二回ふりかえったことで、相手も警戒していることを察知したようで、スピードを上げてきた・・・

もうこれは走るしかないか、どうしようと考えながらもう一度後ろを見ると10メートルの距離で、上着の内ポケットに右手をいれて何かを出そうとしていた・・・

もう完全にやばすぎる・・・

前を見てダッシュをかけた瞬間に、右の通りからポリスが出てきた・・・

やったー!

全身が緊張と焦りでガクガク震えながら、ポリスにボンジュールと声をかけ後ろを振り返ると、黒人は猛ダッシュで逃げ出していた。

そしてアッと言う間に木々に隠れて見えなくなってしまった。

ポリスは状況がわかっていなく、ただ地図を持っている僕に声をかけられた、と言う感じだ。
僕も今の出来事を説明する語学もないので、ホテルを指差し、ここに行くにはこの道で合っているかを聞いて、メルシーと言って別れた。

間違いなくあの黒人は強盗で、ナイフかピストルのような凶器を出そうとしていたんだ。

もしポリスが出てこなかったら今頃は・・・

そう考えると今まで以上に早足になり、競歩のような姿で歩き出した。

そして本当に僕は運が良い!と今までの怖さから、これだけ強運なら大丈夫だ!と考えるようになり、更にスピードを上げ歩く。

時計を見ると20時だ。

もう怖い思いをした公園はとっくに過ぎて、車や人が飛び交う大通りだ。

お腹も空いているはずだが、そんな余裕はないので、とにかくホテルを目指そう。

地図を確認すると、もう少しのところまで来ている。

あと半時間もかからないかも・・・

通りにするとあと5本だ!


もうここまでくれば・・・


そうかんがえると足が軽くなる所か、急に足が重くなり、全身に疲労感が広がりしんどくなってきた・・・

緊張の糸が切れたのかな?


とにかくもう少し、頑張ろう。


出来るだけの力を振り絞り歩いていると、朝乗った地下鉄の看板が見えてきた。


駅の道を右に曲がると、ホテルも見えてきた。


ホテルに入り、フロントをみると夕べや今朝のように、普通の光景だった。


僕の頭の中には、3時間ぐらいの冒険物の長編映画のエンディングが流れているのに、周りはいつもの日常だった・・・


まぁ、いいや。


無事に約5時間の恐怖と緊張の『パリ市内ほぼ歩いて縦断の旅』がようやく終わったんだから、どうでもいいや。

でもあのアキラの奴めー!部屋に戻ったらすぐに電話してやる!と別のパワーを出して部屋へと戻った・・・



続く



続きは次回にお送りします。



皆さん今年もあとわずかになりましたが、お元気ですか?

もう師走になった実感がないほど、今年は早く一年が過ぎたように思います。


それほど毎日が忙しく、充実していた証拠だと思っています。

本当にみなさんのお陰だと思います。


先日の名古屋、大須観音では皆さん久しぶりにも関わらず、沢山来ていただいてほんとうにありがとうございました。


1年以上行ってなかったのですが、新たなお客さんも増えていて、とても忙しく充実の一日になりました♪


名古屋名物、みそカツも食べましたし、前日のホテルでの宿泊では、久しぶりの名古屋で興奮したのか、修学旅行生のようになかなか寝付けない夜も過ごし、楽しい名古屋での時間になりました。


会長さんには、坂井君また以前のように毎月気なよー!と優しく声をかけて頂き、ほんとうは来たいのですが、関西のデパートのイベントと重なるので、休まないといけないのでと、話していました。

ただ今月の18日は大丈夫なので、会長の計らいで今月も続けて名古屋に行くことになりました。

また名古屋や岐阜、三重県の人達とお会いするのを楽しみにしています♪


そして、今日から久しぶりの芦屋大丸のイベントが始まりました。

夏以来ですが、今日は初日と言うこともあり、昼から物凄く忙しくなり、順番待ちで何度も食事やお茶をして時間待ちをして来て頂いたりしてご迷惑をおかけしながら、初日を終えました。

本当に嬉しく感謝しています。


明日からも火曜日15日まで、また皆様とお会いできることを楽しみにしています♪

遠方からもお越しになるかたも多く、JR芦屋駅の駅ビルの中と交通の便がとてもいいところですので、皆さん是非お越し下さい。

そこの1階の洋菓子や和菓子屋さんと化粧品屋さんの間のイベント場で、洋菓子の美味しいアンリさんの横で出していますよ☆

沢山のお人形達と、ジュエリー達が所狭しと並んでいます☆


それでは皆さん、あと20日ぐらいの今年を元気で楽しく過ごせますように、心より願っていますので、体調に気をつけて、共に頑張っていきましょう☆

それではまた☆














2009年11月26日
前回の続き・・23歳の頃・・・

濃い霧の中、パリの街へ飛び出す。

朝10時なのにまだ霧が消えない。

初日の今日は、蚤の市などもないので、本に書いてある観光名所や、行きたい店などをまわるつもりだ。

パリの地図でみると中心からかなり上の場所のホテルなので、まずはパリといえばやはりエッフェル塔を目指そうと思うけどかなり下に行かないといけない。

地下鉄マップを見て、場所をチェックする。

ホテル近くの駅に到着し、旅行者に便利だと書いてある、回数券を買おうと、列に並ぶ。

地球の歩き方はホントに便利だ。

こんな情報まで細かく書いてあり、この本さえあればどこにでもいけそう。

順番が近づいてくるとドキドキしてきた。

飛行機内で勉強したフランス語の実践がついにやってきた。

昨日のカフェでは大丈夫だったけど、回数券は買えるだろうか・・

ボンジュール  アン・カルネ・シルブ・プレ・・・

緊張して声が裏返りながら話すと、料金が表示された。

やった!

昨日と言い、今日も大成功だ。

メルシー!と言って、改札に向かう。

次は地下鉄の乗継だ。

日本と違い、音声の案内はないとのことなので、ひたすら駅の名前をみておかないといけない。仮に音声の案内があってもわからないけど・・・

40分はかかったが、乗り継ぎもスムーズに行き、目的地に着いた。

初めてのパリで単独行動で、地下鉄も乗りこなし、自信に溢れて、颯爽と屋外へ出る。

少し先だが、あのエッフェル塔が目の前に見える。

関西では通天閣があるが、細かい骨組みで繊細で、フランスらしい作りだ。

通天閣のように、日立の看板や広告など何もない。

商売人の町、大阪らしいけど、通天閣も看板が無ければまた雰囲気が違うと思う。

ブラブラ歩いているうちにお腹が空いてきたので、お店を探す。

日本食などは全然無く、カフェが多い。

高そうなレストランを避けて、エッフェル塔が見えるカフェのようなレストランに入る。

そして外の席に座り、塔を見ながら、オーダーを待つ。

ギャルソンと言われる店員さんが挨拶をしながら、メニューをくれた。

メニューを見ると、価格は数字なのでわかるが、文字は全てフランス語で、英語表記がない。困った・・

もう少し大きい店なら英語のメニューもあると、本に書いてあったのに、塔が見えるところで、安そうな店にこだわり過ぎて忘れていた・・

本の後半にミニ辞書がついていたかも、と探そうとしたら、中の席で、中年の男性がランチみたいな物を美味しそうに食べている。

肉か魚かわからないけど、赤いソースがかかっていて美味しそう。

あれと同じのでと頼もう・・でも何て言えばいいのかな・・

英語ならセイムだけど、フランス語は?

小さい辞書を出そうとしたら、ギャルソンがやってきた。

間に合わないので、男性の方を指差し、セイム・シルブプレ・・と英語とフランス語がごっちゃになったヘンテコリンな言葉を口にした。

するとギャルソンは、ニッコリわらって、メルシーと言って奥へ行った。

良かった・・・

どうにかなるもんだな。

とはいえ、セイム・シルブプレとは・・・周りに誰もいなくてよかったけど、おかしすぎる。

でもここで一人で笑っているともっとおかしい人に思われるのでこらえながら塔を眺める。

しばらくしてでてきた料理は、美味しそうだが、一口食べてみると、癖がある。

羊の肉だ。

生まれて初めて食べるが、牛や、鳥と違いかなり癖が強い。

でもソースは美味しいので、たっぷりつけて食べる。

僕は羊年なので共食いだな、とか考えながら完食した。

ライスはもちろんついてなく、パンではなくて、日本でいうと、フライドポテトが山盛りについている。

かなり大きくて量もすごいので、お腹がいっぱいで苦しい。

食べ終えたのをみて、ギャルソンがデザートはどうみたいな事を聞いてくる。

アン・カフェオレ・シルブプレ。 これは完璧なので自信満々に注文する。

カフェオレを飲みながらエッフェル塔を眺めていると、さっきよりも人が沢山歩いている気がする。それも足早で歩いている。

精算は席で行なわれ、精算が済み、おつりを受け取ると、ギャルソンへのチップを計算して、小銭を置き、席を立つ。

本にギャルソンは、チップがお給料みたいなものなので、忘れないようにと書いてあった。

日本には全くない習慣なので、慣れるには時間がかかる。

さぁ、次はルーブル界隈に行こう!

腹ごしらえも終えたので、はりきって歩いて、地下鉄の駅へと向かう。

時間を見ると14時ごろなので、モナリザを観に行こう。

駅が見えてくると、人が入り口付近に溢れかえっている。

何かあったのかな?

入り口を見ると門が閉ざされている。

どういうことかわからないので、誰かに聞こうと隣の男性に話しかけると、ペラペラのフランス語が返ってきた。

わかるわけがない・・・

事故なのか何なのか、検討もつかない・・

すると向こうのほうから、日本人らしき女性が歩いてきた。

思い切って声をかけると、日系人でフランス語しか返ってこない・・

がっかりしていると、後ろから肩をトントンと叩かれた。

振り向くと、会釈をする日本人の女性だった。

僕の様子を見ていて声をかけてくれた。

どうなっているんですか?と聞くと、ストライキです、と答えてくれた。

僕は呆然として、バスは乗れますか?と聞くと、地下鉄、バスもストで、タクシーはまずつかまらないですよ、とのこと。

その女性は2年前から留学でパリに住んでいて、事情には少し詳しいと話していた。

僕はありがとうございましたとお礼を言って別れた。

本当に親切な人だ。

あわてふためいていた僕を見て、助けてくれた。

あの女性のおかげで、事情はわかったけど現実的に考えて、交通手段は全てないということになる。

それにしても現地係員のアキラは昨日何にも言ってなかった。

電話をかけてみようとカバンの中に電話番号を書いた紙を探すが見当たらない。

部屋のテーブルにおいたままだ・・・

広げると一枚でパリ市内が全てわかる、観光マップを見る。


エッフェル塔は少し下で、ホテルへの道のりはなんとなくわかる。

ただ電車で40分というと歩けばどのくらいかかるのか・・・

でも歩くしかない。

選択肢はないので、マップをみながら歩き出した。

せっかく順調なスタートだと思った初めてのパリ・・・

初日からこんなトラブルに巻き込まれるとは・・

電車で5分だと、歩くと3、40分かかるだろう・・・とすると40分なら、と頭の中で計算ばかりが思い浮かぶ。

ザッと思い浮かんだ時間は5時間はかかるかも・・・と決意してエッフェル塔を後にする・・・


続く


続きは次回にお送りします。


皆さんお元気ですか?

僕は時差ぼけも治り、何とか元気に過ごしています。

今回のヨーロッパへの買い付けも、色んなトラブルや信じられない出合いなど、様々なことがありましたけど、無事に帰ってこれました。


火事、思いもしなかった素敵な出合いなど、盛りだくさんな買い付けでしたので、また買い付け物語で紹介したいと思います。

無事に帰ってきたからこそ言えますが、素晴らしい買い付け旅行でした。


日本に帰ってきたら、こちらでも火事の報道が多くてびっくりしました。

今回思いましたが、火災報知機がついているホテルや建物に滞在しないと絶対にいけないと痛感しました。

僕のホテルで夜中の三時に火災報知機が鳴り響き、全員非難して、事なきを終えましたけど、熟睡している時間帯に、煙が充満したら、それで意識を失い命を落とすんだと、わかりました。

昔のホテルですが、つけてくれていて本当に良かったです。

パンツ一丁で上の階からあわてて降りてきた、イギリス人の男子高校生の寝ぼけた顔は、今では思い出すと面白かったですが、何もなかったからこそですね。

それと正反対に、出会うはずもなかったお人形達と今回出合い、沢山つれて帰ってこれました。まさに奇跡です☆

アクシデントに、サプライズな出合い☆今の連載が終わりましたらすぐに、買い付け物語で披露します☆

今は住宅では火災報知機や、煙探知機を付けることが義務化になっていますが、皆さんもまだついてなければ、ホームセンターなどにも1万円以下でありますので、取り付けてくださいね。

僕の家や店は付いていますが、秋刀魚を焼いたり、からあげなどで煙が沢山出て、鳴ることもあるので、面倒なこともありますが^^

でもあの大音量なら、どんな人でも目を覚ましますので安心ですよ。


僕は1階の出口が近い部屋だったので、広げてあったお人形や荷物を明け方に梱包していつでも、チェックアウトできるようにしていました。

明け方には騒動も収まり、煙も消えてホテルを出なくても良かったのですが、ずっと焦げ臭い感じが残っていました。

100年前のお人形やジュエリー達は、こんなトラブルも全て乗り越えて来たんだなと、梱包しながら考えていました。

そして帰国後にすぐに開催された、洋館フェアーも無事に終わりました。

今回も様々な方が全国から来ていただいてほんとうにありがとうございました。

料理長も素敵な料理を作ってくれて、アーティストの人達も素敵な音楽を披露していただいて、アンティーク達や、洋館、お客様を癒してくれました。

火事を乗り越えてきたたくましいアンティーク達も生き生きとして、皆さんに披露できて、皆さんに喜んでいただけました。

そして昨日の天満宮も、天気に恵まれ沢山の人が訪れてくれ、無事に終わりました。

お人形達も初めての神社への旅行でどう思っていたでしょうか?

きっと沢山の人にびっくりしていたと思います。

そして明日は久しぶりに名古屋へ出かけます。

先日行くつもりにしていた日がありましたが、出店場所がなくて断念していたので、今回は会長さんにどうにかするよ、と言ってもらえ本当に感謝です。

ただ場所はどこになるかわかりませんので、こられる方は探して下さいね♪


土曜日には名古屋の皆様と久しぶりにお会いできることを楽しみにしています☆


それでは皆さん、インフルエンザと火の元には、充分お気をつけてこの、乾燥する季節を乗り越えましょうね。


それではまた。

ちなみに今回の洋館フェアーでは、一回も弾き語りをする場面がなく、さみしいような、ホッとするような、複雑な心境の店長でした♪























2009年11月10日
僕が23歳で初めてヨーロッパに出かけたときの話・・・

生まれて初めての海外旅行の行き先はパリ。

古着屋を始めて1年が過ぎ、アルバイトをしながらなんとか頑張って少しの資金を貯めた。

アルバイト先で知り合った友達がイタリアのフィレンツェで生活をしていて、3年に1回、ビザの関係で日本に帰って来ないといけなくて、たまたま僕がアルバイトしていた運送会社に滞在期間の短期バイトに来ていた。

休憩時間にヨーロッパの話や、蚤の市の話などを色々聞き、憧れていたアンティークがヨーロッパには沢山あると知った。

そしてやはりアンティークと言えばパリ!とありきたりだが思い込みがあり、話を聞くうちにパリへの憧れが強くなっていった。

その友達と言っても年は30代で、年上だが、とても優しくておっとりして、品があり、とても親身になって色々と話をしてくれた。

そしてアンティークを探すにも情報がないので、どうしたらいいかを聞くと、その友達も、最初はイタリアに憧れていて、学生時代に、本屋さんで地球の歩き方を見て、それを片手にお金を貯めてイタリアに行ったとのアドバイスを聞いた。

そして僕もフランス版の地球の歩き方を購入して読んで見た。

すると、クリニャンクール、バンブー、モントレイユなどの蚤の市情報や、街中のアンティークショップなどの情報が細かく書いてある。

ただホテルなどの情報もあるが、それを自分で手配したりするにはやはりまだ無理があるので、旅行雑誌などで、ツアーを探し、エスプリツアーというのを見つけ予約した。

ホテルも空港からの送迎もついているし、全くのフリータイムツアーだが、現地係員が空港での送り迎えをしてくれるし、何かトラブルがあっても安心と言う所と少人数でのツアーと安さにひかれここに決めた。

伊丹空港から、東京に乗り継ぎパリへと向かう。

高校の修学旅行で沖縄にいったとき以来の飛行機で緊張したが、意外とスムーズにパリへとついた。

高校生の時に離着陸のとき感じた、エレベータの急降下のような気持ち悪さは、大人になっていたからか、少しましだった。

シャルルドゴールに到着するまでの13時間のフライトでは、興奮してなかなか眠れず、ほとんど起きていて、地球の歩き方に載っている情報や、フランス語の勉強をしたりして、あっと言う間に着いた感じだ。不安と期待が入り乱れながら・・・初めての海外・・・

着陸のときにセーヌ川や可愛い家などが見えてきたときは、憧れのパリについに来たと、感激した。

到着して、出口へと向かう通路は、迷路のようになっていて、いくつものトンネルがある、SF映画にでてくるような不思議な作りで面白い。

さすがフランスだと関心しながら入国審査を終え、荷物を取り出口へ向かう。

そして現地係員の名前をパンフレットで確認すると、アキラと書いてある。

日本人なのか日系人なのか、カタカナで書いてあるので勝手に想像する。

出口では沢山の人がプラカードを掲げて出迎えている。

これだけの人がいれば探せるのか不安になる。

すると一番端の方に、エスプリツアー・坂井様となまえが書いてあるプラカードをガッチリしてるけど背が低い男性が掲げていた。

そこへ向かうと、カタコトの日本語で挨拶をしてきた。

日本語はなんとか大丈夫だと安心したが、僕の予想が当たっていて日系人だった。

すると僕の荷物を持って、さっさと歩き出し、さぁ行きましょうと足早にタクシー乗り場へと向かった。

他にはツアーの方はいないんですか?と聞いたら来るはずだったけど、キャンセルになったとの事で、他には誰もいないらしい。


小さめのタクシーに乗り込むと、パリの色んな話をしてくれた。

でもそれを聞きながらも、この人は偽者で、何処かへ連れていかれるのでは、とか不安が大きくなる。

でもお金持ちではないし、僕を連れ去ってもそんなにメリットはないとか少しでも不安材料をなくすようにしながら、外の素敵な景色を眺める。

すると不安をよそに、パンフレットの通りの名前のホテルに到着した。

安いツアーなので三ッ星クラスと聞いていたが、レンガ作りで素敵な外観だ。

アキラがペラペラのフランス語でチェックインを済ませ、部屋へと荷物を運んでくれる。

自分だけではフランス語もできないから、チェックインなんて大変だろう・・

部屋に入ると、アキラは自分の仕事はこれで終わりなので、後は何かあればこちらに電話して下さいとメモを渡し、部屋を出ていった。

車の中では、妄想が広がり、ほとんど話を聞いていなかった・・聞きたいことが沢山あったのに・・・

仕方ない、自力で頑張ろう。

朝食しかついていないので、夕食を食べに出かけよう。

パリの大きな地図を取り出し、ホテルの位置を確認する。

中心からすると上の方だが、周りには何でもありそうだ。

不安はいっぱいだけど頑張って飛び出る。

道路にでると、通勤時間と重なるのか沢山の人が足早に歩いている。

当たり前だがほとんどがフランス人だ!

憧れのパリに来たんだと実感する。

少し歩くと、サンドイッチと書いてある店があった。

僕は固いフランスパンが好きなので中に入り長いフランスパンを買う。

1本8フラン。日本円で150円ほどだ。安い!

長いフランスパン1本と固いフランスパンでサンドした野菜とチーズがたっぷりのサンドイッチを買った。

外には席があり、女性がパンを食べてカフェオレを飲んでいる。

僕も席に座り、アン・カフェオレ・シルブプレ。

飛行機での即席フランス語勉強が役にたった。

カフェオレを飲みながら、フランスパンをかじり、パリの町並みを眺める。

不安な立ち上がりだったが何とかなりそうだ。

明日からの1週間が楽しみになって来た♪


様々な事件やトラブルが待ちうけているとも知らずに・・・・

続く。




買い付け物語第9話を詳しく書きました☆



続きは次回にお送りします。


皆さんお元気でしょうか?

僕は元気にしていますよ☆

キンモクセイもすぐに香りが消え、ザクロも少しずつ、割れてきて、収穫ももうすぐです。

そしていよいよ買い付けに出発します。

ロンドンでは11月に入ると、繁華街はクリスマスイルミネーションで飾られます。

神戸でもルミナリエがありますが、準備が着々と進んでいました。

まだまだ温かい日がつづいているので、クリスマスが近づいている実感がわかないですが、確実にサンタの季節がやってきています。

今日は出発前なのに、ロンドンから様々なメールが届き、予定変更や、様々な情報が入ってきています。


それも吉兆だとおもって頑張ってきます♪


帰国後すぐにある洋館フェアーも、こちらで紹介した影響でお問い合わせや、ご招待状の発送などをさせて頂き、また新たな出会いに感謝しています☆


皆さんの期待に応えられるように、良い出会いを沢山してきて、皆さんに喜んでいただけるように、最高の買い付けにしてきますね☆

円高もそのまま推移していて、価格的にもお手頃で買える条件が整っていますので、お楽しみに☆


素敵なアンティーク達を連れて、元気に帰ってきますね♪


フェアーに来れない方もなるべく早く、こちらでもご紹介していきますのでお楽しみに♪


皆様にお会いしたり、お問い合わせ、メールなどを楽しみにしています♪

フェアーでの演奏家の方も、ピアノ演奏、声楽弾き語り、サックス奏者の方などバラエティーに富んだ音楽会になりますので、洋館フェアーではアンティークだけでなく、音楽もお楽しみに♪

フェアーが終わった次の日には25日の北野天満宮にも行きますので、フェアーに来れなくて、京都に来れる方は天神さんでお会いするのを楽しみにしています♪

28日にはまだわかりませんが、大須観音にも行ければいいなと考えています☆


それでは皆さん元気でお会いしましょう☆



また面白い買い付け日記が書けるような、素敵なヨーロッパの旅にしてきますね♪


行ってきまーす☆






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