アンティーク買い付け物語ツアーの実現を記念して、今までの買い付け物語を、店長日記から抜粋してまとめました♬ 順次ご紹介しますので、是非ご覧下さい♬
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☆アンティーク買い付け物語☆第53話☆

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2011年11月の買い付けの話…


前回のオークションで次の渡英の時は自宅へと招待して頂く約束をしてくれた
ドールコレクターベルのお家にいよいよ今晩訪ねに行く。

本当は平日の昼間などに行きたかったけど、土曜の夜にとメールがあった。

とても美味しいフィッシュ&チップスを食べながら、私のコレクションをお見せします、と言ってくれた。

僕は約20年間ロンドンに来ているけど、イギリスで有名なフィッシュ&チップスは一度しか食べた事がない。

ホテルの近くで専門店があり、15年ぐらい前に一度試しにと食べてみたら、
日本でいうフライドポテトがお皿にてんこ盛りで、
その横に更に大きな魚のフライがドーンと並んでいて、見ただけでお腹が苦しくなるような量だった…

ポテトはマクドナルドのLサイズのポテトが3袋ぐらい盛られていた…

食べてみると味がない。

隣のイギリス人も頼んでいて食べているのをみてみたら、テーブルに置いてあるケチャップ、塩、コショウなどを沢山ふりかけて食べていた。

味付けは自分でするんだ…

日本だとここにご飯があるのが、ポテト。

気合を入れて食べ始めたけど、何せ油ばかりなので半分もたべると気分が悪くなってきた。

魚はおそらくスズキだと思うけど、中の味は美味しいけど、
フライ部分がかなりこってりしていて、これも半分ぐらいでギブアップ…

僕は食いしんぼうで、なかなか残すことなどはないし、出された物を残す事はかなり罪悪感を感じる…

20才までは運動をしていたのもあるけど、毎食、どんぶり飯3杯は必ず食べていた。

アフリカの難民の子供達などを思い出し、捨てるなんてとんでもない、
と頑張ろうとするけど、これ以上食べたら違う意味で捨てないといけなくなる。

隣のイギリス人はゆっくりと美味しそうに食べながら完食したあと、
更に特大のスイーツセットも注文して、ワインは1本飲み干している…

僕はここにはもう来ては行けない…とフィッシュ&チップスには苦い経験があった。

でも自宅に招かれてもし、家族の方などがおられて出されて、それを残す訳にはいかない。

てんこ盛りに出て来たらどうしよう…

人形を見せてくれるのはもちろんドキドキするし、楽しみだけどフィッシュ&チップスが…

ベルは日本人の僕を招待するからには、
英国料理の代表であるフィッシュ&チップスでもてなそうと張り切っているだろう。

てんこ盛りになっていませんように…ホテルを出て教会を横切るときに心でお祈りする。

ビクトリア駅からブリティッシュレイルで約1時間でいけて、
駅に着いたら電話すると5分ぐらいで迎えに行けるからとの話だった。

初めて行く駅なので、チケットを買うときにプラットフォームナンバーを確認しないと。

ビクトリア駅はかなり大きくて、プラットフォームが10箇所以上あり、行き先によりそれぞれ電車が別れている。

リターンチケットを頼み、ナンバーを聞くと11か12番だよと言ってくれた。

どちらかハッキリして欲しいけど仕方がない。

プラットフォームに向かうと発車のベルが鳴っていた。

12番からの列車がもう扉が閉まりかけている。

あわてて乗ろうとしたら、駅員がいたので行き先を確認すると、これは行かないよ!と教えてくれた。危ない危ない…

ではどれに乗れば?と聞くととなりの11番!と言ってくれた。

安心して11番に行くとまだほとんど人が乗っていない。

確認すると発車までは15分ぐらいある。

ファーストクラスをよけて真ん中ぐらいの車輌に乗り込む。

出発は5時半。

6時半までには到着なので約束の時間には充分間に合う。

フィッシュ&チップスのために、お昼は少なめにしたからお腹が空いてきた。

でもここでカバンに入っているバナナやオレンジ、チョコレートなどを食べると大変なことになる。

ミネラルウォーターを代わりに飲んで紛らわす。

とても素敵なブリュが3体あり、もしよければ譲ってくれるとの話だった。

どんな子がいるのだろう。

そしてビクトリア時代の洋館だと言っていたのでその建築なども楽しみだ。

明るい時間ならもっと素敵なのに。

年齢的に今まで収集してきたコレクションを少しずつ手放すという話なので、
ほんとうにご縁がないとこんな約束などありえないし、ブリュなんて、
ロンドン中のアンティークショップ、オークションなどにも出て来ない。

プライベートコレクションでしか出会えない。

人との繋がりでようやく出会えるアンティーク達。

この奇跡のご縁を大切にしないと。

そして次のオーナーへの橋渡しの務めをしっかりとしないといけない。

昔、初めてパリで人形屋さんに行ったときにマダムが、プペ達が行き先を決めているのよ…と話してくれた。

だとしたら、やはり僕は人形達にはるばる遠い日本から呼ばれて来ているんだ。

動き出した列車の車窓から、暗闇のなかで小さい灯りを灯した街並みを見ながら、この貴重な時間をかみしめる。

続く…
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