“アンティークまねきねこ”は、ヨーロッパのアンティーク・ジュエリーとドールの専門店です。
19世紀から20世紀にかけてのアンティークジュエリー、コスチュームアクセサリー、ビスクドール、テディベアなどが勢ぞろい♪ ☆素敵な出会いがありますように☆☆☆

ホーム☆ヨーロッパ買い付け物語☆☆アンティーク買い付け物語☆第6話☆
商品詳細

☆アンティーク買い付け物語☆第6話☆

販売価格はお問い合わせください。
朝3時半に目覚ましが鳴る。

時差ぼけも手伝って早起きはたやすい。

疲れて寝ても、身体の中の昼夜は急に変われないから、
ヨーロッパに来るとしばらくは夜中に何度もトイレに目が覚める。

そしてそのまま起きたりすることも多い。

林檎をナイフでむきかぶりつく。

そして廊下へ出て自販機でコーヒーを買うと、
すぐ横で守衛のロバートがソファで仮眠をしている。

小さいホテルなので入り口で寝ながら僕たちを守ってくれているが、
僕は早くに出かけることが多いのでいつも起こしてしまう。

お釣りが出る音で目を覚ませてしまった。

眠たい眼をこすりながら「元気?」と声をかけてくれる。

「ファイン」と返すとそのまま眠りについた。

いつでも嫌な顔せずに優しい人だ。

部屋に戻りコーヒーを飲み干し、顔を洗い鞄に昨夜、
中華の帰りにスーパーで買った
クロワッサンと水、バナナ、チョコレートを入れ
窓辺のゴーティエとレンチちゃんに行って来ますと声をかける。

セキュリティの厳しいアンティークフェアーに行くと、
荷物チェックでいつも食料が入っているから
「ハングリー?」と笑われることがあるが
遠出だと困ることもあるのでやめられない。

ただの食いしん坊かもしれないけど。

鍵を閉めるとロバートが完全に起きてしまっていた。

「今日はどこへ行くんだい?」と眠たいのに聞いてくる。

「バーミンガムのフェアーだよ」「遠いね」とびっくりしていた。

表へ出ると初夏とはいえ、ロンドンはひんやりしている。

コートを着てもちょうど良さそうなぐらいだ。

この時間はもちろん地下鉄も動いてないので、タクシーを拾う。

ロンドンタクシーはオースチンという
大きなクラシックカーで広くて可愛くて快適だ。

なぜか日本とは違い、遠方よりも近距離を歓迎するので利用しやすい。

ロンドンに来始めた頃に、
新聞に載っていたフェアーに行きたくてそれを指差して、
頼んだときに「2時間はかかるぞー!」と断られたことがある。

そんなに遠いこともどこかもわからなかったけど、
日本なら喜んで行ってくれるだろう。

タクシーに乗り込み「カンバラントホテルへ」。

そこの大きなホテルの横にバス停がありそこから出発する。車が動き出す。

こちらへ来ると観光などの時間がないので
タクシーの移動などは観光気分で景色を見る。

なので運転手には悪いけど話好きの人だと困ってしまう。今朝は大丈夫だ。

ハイドパークを横切ると人気はないが素晴らしい緑が広がる。真

っ暗だがライトアップされていて幻想的だ。

そうすると先のほうに馬に乗った警官が見えてきた。

ときどき遭遇するがこんな朝早い時間は初めてだ。

日本ではありえない光景に嬉しくなる。

2頭前後に並んで歩いている。

あわててカメラを取り出しシャッターを切る。

その先にはもうホテルが見えてきた。

わずか10分の素敵な観光が終わる。

車の外へ出てお金を払いチップを渡し、
お礼を言い横を見るともう15人ぐらい並んでいる。

ほとんどがディーラーで知り合いなので早朝から元気に雑談している。

僕は30代でほとんどが僕より年上だけどとても元気だ。

今日も素敵な出会いがありますように。

   つづく

(物語では24歳から現在にかけて色んな年代の話をランダムにお送りします)
他の写真
アンティーク買い付け物語ツアーの実現を記念して、今までの買い付け物語を、店長日記から抜粋してまとめました♬
順次ご紹介しますので、是非ご覧下さい♬

☆アンティーク買い付け物語☆第6話☆

販売価格はお問い合わせください。
  Powered by おちゃのこネット
ホームページ作成とショッピングカート付きネットショップ開業サービス