アンティーク買い付け物語ツアーの実現を記念して、今までの買い付け物語を、店長日記から抜粋してまとめました♬ 順次ご紹介しますので、是非ご覧下さい♬
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商品詳細

☆アンティーク買い付け物語☆第42話☆

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僕が27歳の頃の話しの続き・・・

ガーネットのブローチを着けたまま、女性が男性店主と話しをしているのをジッと眺めていたら、
男性が僕に気が付き、先に行ってあげなさい、みたいなゼスチャーをして、女性が戻って来てくれた。

ブローチの話しではなく別件の相談だったのだ。

アイムソーリーと言いながら、どうしますか?と聞いて来たので、
その価格ならもちろん頂きたいです、と言うと
あっさりとサンキュー、と言って家具の引き出しから古いケースを取り出して入れてくれた。

オリジナルボックスですよ、と言って手渡してくれた。

お金を渡して、ホッとしながらサンキューと言って店を離れようとして、忘れ物に気がついた。

レシートをもらわないと外に出られなくなる。

レシートプリーズと言うと、ソーリーと言ってすぐに書いてくれた。

危ない危ない・・それでなくても警備員に不審者だと思われているのに、
レシート無しでブローチを持っていたら即連行されそうだ・・

それにしても素晴らしい出会いが出来た。

色んな意味で疲れたし小腹が空いてきたので、
ベンチを探していたら、噴水の横にアイアンの素敵なベンチがあった。

すぐに陣取り、バナナを頬張る。

そして袋から取り出し、オーストリアのブローチを眺める。

本当に素晴らしい物だ。

これだけでも充分な出会いだけど、ブリュに似たミニアチュールも気になってきた。

バナナでも足りなくてクロワッサンを出してまた食べ出したら、
斜め前のガーデン用品の店の人がニコニコしながら見ていた。

少し恥ずかしいけど気にしないで食べながらブローチを眺める。

手に入れたアンティークをその後に見直すのは僕にとって至福の時間だ。

それも美味しいものを食べながらなので、更に嬉しい。

食べ終わると真っ先にミニアチュール専門店に戻る。

何度見ても500点程のコレクションは壮観だ。

そしてブリュに似たアーサー王子の絵画を探すが何故か見当たらない・・・

奥に座って本を読んでいる店主に声をかけて尋ねた。

この辺りにあった少女の細密画のブローチは何処かに移動しました?

あぁ、さっき売れたよ。

ほんの30分ぐらい前なのに・・・しまった・・・

やはり出会った時に決めないとこんなことになる・・・

サンキューと言って店を離れるが、逃した魚は大きいと言うように、
ますますアーサー王子の顔が頭から離れない。

でも僕には縁がなかったんだ・・仕方ない。

ひと回りしながら納得して他を見て回る。

他の店はとても手が出ない高いプライスだし、ビーナスの彫刻、ブロンズ像、大理石の置物など大物が多い。

見応えは充分にあったので満足して会場を後にする。

そして出口の警備員に手荷物チェックをしてもらう。

ブローチを見せてレシートをジャーンと言う感じで見せる。

警備員は時間をかけてチェックして、おやつが減っているのも確認する。

ニヤリとしながら、預かり票を、と言われたので
預けていた荷物の伝票を渡し、カムデンロックの戦利品を受け取る。

警備員は僕を見直してくれて、シーユーと言ってくれた。

シーユーと言って外に出ると、またアーサー王子の顔が頭に浮かんだ。

またあれ以上の素敵なミニアチュールを見つけてみせる。

心に誓い、初めてのオリンピアは幕を閉じた・・・


続く。
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