アンティーク買い付け物語ツアーの実現を記念して、今までの買い付け物語を、店長日記から抜粋してまとめました♬ 順次ご紹介しますので、是非ご覧下さい♬
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☆アンティーク買い付け物語☆第37話☆

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2010年11月の買い付けの話・・・

時差ぼけもせず、朝4時に目が覚めた。

ぐっすり眠れたので疲れもなく目覚めは良い。

いつものようにリンゴを食べ、ホテルのフロント前の自販機でカップコーヒーを買う。

すぐ横で守衛のロバートがソファを並べて眠っている。

フロントと玄関の通路の前で寝てくれているので安全だ。

誰も入って来れない。

大きなホテルの方が、不特定多数の人間が出入りしていて余計に恐い。

昔、パリでもロンドンでもツアーで大きなホテルに泊まったことがあるが、
夜中中ドアノブをガチャガチャと回す音で眠れないことがあった。

ここはB&Bだが、ここでロバートが寝ている限り誰もドアノブをガチャガチャできない。

ロバートを起こさないように静かに部屋に戻る。

顔を洗ってさぁ頑張ろうと気合を入れる。

ホントなら金曜日のバーモンジーで買い付けの幕開けを迎えるのが、
1日遅れでポートベローでのスタートになる。

その遅れた意味を確かめるためにも気合を入れなおし、今日はいつも以上に頑張ろう。

かなりの厚着をして寒さ対策をして部屋を出る。

さすがに玄関を開けないと外には出られないのでロバートの前を通り、
起こさないようにソロリと出ようとするが、いつも目を覚ましてしまう。

片目を開けながら、チェックアウトか?と声をかけてくる。

ソーリィー、と笑いながら謝ると、両目を開けて、オーミスターサカイ!と寝ぼけながらも笑顔をくれる。

外に出るとまだ真っ暗だが、朝五時にも関わらず、すぐにタクシーが来た。

やはり大きな駅、ビクトリアの近くなのでそこに向かう車が、ちょうどホテルの前を通る。

ほんとうにいつも便利な所だと感謝する。

ポートベローへ、と伝えるとすぐにタクシーが走り出す。

雨も降っていないし体調も良い。

あとはこの後の出会いにワクワクしながら車はリージェントパークを通り過ぎ、ポートベローに到着した。

タクシーを降りて坂を下ると、真っ暗闇の中でメガネのスコットが店出しをしていた。

僕と好みが同じで、ロンドン郊外のオークションや旧家などで素敵なジュエリーを仕入れて来る。

そしてポートベローやホテルフェアーなどで店を出しディーラー相手に商売をしている。

グッドモーニングと挨拶をすると、外から荷物を運び、扉の中のショーウィンドがある部屋に招きいれてくれた。

そして早速、この袋の中に先週地方から仕入れたてのジュエリーが入っているよ、と渡してくれた。

まだ誰も見てないから・・とウインクをしてくれた。

すると中からとても可愛い顔をしたミニアチュールのブローチが出てきた。

そして次はラブラドライトの甲羅をしたカメのブローチ。
甲羅がラブラドライト独特の神秘的なブルーや白の色が発光して光っている。

次の袋には、ハードストーンカメオのブローチだ。
とても厚みがあり、フレームにはルビーが取り囲んでいる。

さすがはスコット!

これは幸先が良いと、満足していると次の袋には、紙で包んでいる物が出てきた。

開けてみるとなんとシードパールのとても繊細でいて見たことがない細工の素晴らしいネックレスだ。

目を大きくしてびっくりしていたら、スコットが最後の大きい荷物を車から降ろして入ってきた。

シャンデリアもあつかっているので、その大きな箱にはきっとシャンデリアが入っているのだろう。

僕がベリーナイスジュエリー!と声をかけると、オーサンキュー!と喜んでくれた。

そして1つ1つ価格を聞くといつも通り、予算に合う価格だった。

そしてカメオだけが、アイムソーリーと謝りながら高く買ってしまったんだよ・・・と価格を聞くと、やはり高い。

だが電卓で夕べ両替したレートで計算するとそうでもない。

ほんとうなら、2000ポンドというと
1ポンド200円なら40万円になるが、昨日のレートは1ポンド137円。

それで計算すると274000円になる。約13万円も安くなる。

全部もらうね、と言うと高く買ったのにありがとうと、謝りながらも喜んでくれたので、
ジャパニーズエン・ベリーストロング!というとリアリー!とビックリしていた。

こちらの地方の人だと円高や円安などの情報は関心にない人には全くどうでもいいことだから知らないんだ。

僕もこうして買い付けに来ていなければ為替や円高などと全く縁のない生活をしていた。

スコットにお金を払い、サンキューと言って別れようとすると、
明日はビクトリアロイヤルホールに出るから、また明日ねーと声をかけてくれた。

ホテルから歩いて行けるし、パリに行く前によりますねーと返事をして別れた。

幸先が良いスタートが切れた。

これからへザーと会う約束をしているが、きっと素敵なお人形に出会えるだろう。

それにしても円高のお陰で高い物でも買い易くなっている。

逆に輸出の人は本当に大変だろうな・・・

少し心は日本の輸出企業に飛んで行ったが、
目の前にはロンドン最大の蚤の市、ポートベローの坂が広がっている。

輸出の企業は大変だが、その分僕らアンティークディーラーは安く買って、安くお客さんに提供できるんだ。

なので今はそんな心配よりも、目の前の使命を果たし頑張って素敵な出会いを求めよう。

そう切り替えながら、へザーのところへ足を運ぶ。

続く・・・
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