アンティーク買い付け物語ツアーの実現を記念して、今までの買い付け物語を、店長日記から抜粋してまとめました♬ 順次ご紹介しますので、是非ご覧下さい♬
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☆アンティーク買い付け物語☆第54話☆

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2011年11月の買い付けの話・・・


駅に着きベルに電話をかけるとすぐ近くから電話の声が大きく聞こえた。

小さい駅なのですぐ外にベルが電話を持って立っていた。

愛犬のルーも一緒に迎えてくれた。

ハイ!ミスターサカイ!

そう言ってホッペを重ねる挨拶のキスをされた。

何度しても恥ずかしい・・・駅員もみているし・・・

こちらでは普通のことだろうけど・・

カモンカモン!と言われてベルとルーについていく。

駅の外に出ると大きな幹線道路がすぐ横にある。


歩行者の信号がない。

ベルはスタスタと猛スピードで走り去る車が行き交う道路を一瞬の隙をついて横断する。

危ないけどそれに続く。

ルーはもちろん今は抱っこされて後ろの僕を心配そうに見ている。

何とか大きな道路と回転交差点を渡りきるとすぐに住宅街が見えてきた。

飛行機で上空から見るとマッチ箱のように見える赤レンガの煙突のあるイギリスの家が並んでいる。

もう真っ暗になりかけているので、1件目の家のステンドグラスが綺麗にオレンジの光を出している。

そしてレインボーのような綺麗なステンドが2件目に素敵に輝いていたので
、ベルにベリーキュート!と声をかけると、ここが私の家よ!と笑っている。

ほんとに駅から近い!

大きな玄関から入るのではなく、
隣の家との境目の小さな森のように茂っている日本で言うと勝手口のドアを開けてベルとルーが入っていった。

僕もそれに続くと素敵な庭が広がる。

そこにもオレンジの光が透けて見える綺麗なステンドグラスのついたドアがあった。

カモンカモン!とまた言われてそのドアの中に入る。

中に入ると大きな暖炉の前に、小さい椅子に座っているジュモーが迎えてくれた。

隣には同じサイズのジュモーがこれも小さな椅子に座っている。

ベルが双子のEJよ!可愛いでしょ!と明るく話す。

確かに可愛いけど顔は埃と汚れで真っ黒になっている・・

こちらの人は日本と違いほとんどがこんな感じで自然に飾られている。

座って座ってと言われてソファに座るとルーも横にちょこんと座ってきた。

ベルが笑いながらマイエンジェル!とルーを抱き寄せ、
このソファはこの天使がいつも座っているからこっちの青いソファに座って
、と言われてそちらに座ると、またルーが僕の横に飛び乗ってきた!可愛い。

僕は昔、黒白のシーズーを飼っていて、名前は福ちゃんだった。

粗悪な保管場所のペットショップで見つけて、
手のひらに乗るほど小さな子犬を連れて帰ると、
全くご飯を食べずに、すぐに病院に連れて行き、
診断の結果はパルポという伝染病にかかっていた・・・もうどうしようもありません・・との先生の声が信じられなかった・・・

この子を飼う前に大好きだったペキニーズのノブを亡くしたばかりでまた・・・と落ち込んでいたら、
知りあいの人がそこの病院よりも良い病院を紹介するから
連れて行きなさいと教えてくれて、夜中に電話して駆け込んだ。

すると優しそうな先生が、パルポはほぼ死んでしまう病気だけど何もせずに亡くなるのを待つよりも
一か八かにかけてみましょう!と病院の中にいた大きな雑種犬の背中から血を抜き、福ちゃんの背中に輸血した・・・

2、3日で血液の相性が合えば奇跡的に助かるし、
合わなければこのまま食べることができないので1週間も持たないでしょう、と言われて泣きながら家に帰った。

ほとんど寝ないで様子を見ていた2日目に奇跡が起きて、
宇宙食の栄養チューブをペロペロとナメ出し、見たことのないような美味しそうな顔をみせてくれた・・・

そしてすぐに先生の所に連れて行き、ご飯を食べだしました!と報告すると、
この子との相性が良かったんですね、と冷静な表情でその犬を撫でた。

僕はその子にありがとうと何度もお礼を言った・・・

ルーを見ていると福ちゃんを思い出した。

福ちゃんは奇跡的に助かって10年も生きた。

ただ輸血の副作用で背中の皮膚病になり、
かわいそうな姿だったけど生きてくれるだけで嬉しくてどこへでも連れて行った。

最初の病院だけなら確実に死んでいたので紹介してくれた人は本当に天使だった。


ルーは何歳?

とベルに聞くと、3歳よ。

まだまだ若いのにスローな動きで落ち着いている。

ギューッと抱こうが、顔を思いっきり近づけてもじっとしている。賢い子だ。


ベルが今から美味しいフィッシュ&チップスの店に買い出しに行ってくるから、ルーとお留守番よろしくね!と言われた。

料理をすると思っていたら今から買いに行くんだ・・でも初めて来ていきなり留守番なんて・・・

家族も今はいないみたいだし、この間に何かあったら大変だ・・

こちらは泥棒も強盗も日本に比べるとかなり多いし・・・

じゃ、待っててね!と言ってアッという間に出て行った。

ルーを探すけどいない・・・一緒に待ってと言っていたけどついていったのか、
大きな家だからどこかに行ったのか・・・

じっとしていても落ち着かないので部屋の中を見てみよう。

壁にはドールハウスが据えつけてある。

部屋の角にはアンティークドールの本がたくさん積み上げられている。

横の扉の向こうには台所が見えた、そこにすごく大きな衝立がある。

デコパージュの衝立でとても可愛い。

感激していると、ビビビーとベルのような音がした・・

静かな所なので心臓が止まりそうなぐらいびっくりした。

誰か来たのか?

それとも強盗・・・

出てもし強盗なら大変だし、かといって居留守をして迷惑をかけても・・・どうすれば・・

ドキドキしながらもどうしたらいいかわからない・・

初めての訪問でこんな緊張を味わうとは・・・どうしよう・・



続く
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